「ヴィオレット-ある作家の肖像-」

「Violette」2013 フランス/ベルギー
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実在の作家ヴィオレット・ルデュックと彼女の才能を見いだし支え続けたシモーヌ・ド・ボーヴォワールの実像を描いた伝記ドラマ。

ヴィ オレット・ルデュックに「キングス&クイーン/2004」「クリスマス・ストーリー/2008」「ココ・アヴァン・シャネル/2009」「風にそよぐ草/2009」「もうひとりの息子/2012」のエマニュエル・ドゥヴォス。
シモーヌ・ド・ボーヴォワールに「プチ・ニコラ/2009」「屋根裏部屋のマリアたち/2010」「シャンボンの背中/2009」「プレイヤー/2012」「愛して飲んで歌って/2014」のサンドリーヌ・キベルラン。
ジャック・ゲランに「息子のまなざし/2002」「ゴー・ファースト 潜入捜査官/2008」「ジャック·メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック·エネミー)No.1と呼ばれた男 Part1/ Part2/2008」「サンドラの週末/2014」のオリヴィエ・グルメ。
ベルトに「人生は長く静かな河/1988」のカトリーヌ・イーゲル。
ジャン・ジュネに「恋は足手まとい/2005」「譜めくりの女/2006」「マルセイユの決着/20007」のジャック・ボナフェ。
モーリス・サックスにオリヴィエ・ピー。
エルミーヌに「隠された記憶/2005」「17歳/2013」のナタリー・リシャール。
ルネに「テレーズの罪/2011」のスタンレー・ヴェベール。
監督、脚本は「セラフィーヌの庭/2008」のマルタン・プロヴォ。

シモーヌ・ド・ボーヴォワールは知っているがヴィオレット・ルデュックは全く知らないフランスの作家で、30代の終わりに処女作を発表し60代で亡くなっている。とても不遇な作家であったようだ。私生児として生まれ、母親に疎まれて育ち、恋人にも去られたヴィオレットは堪え難い思いを文章に託していく。

第二次世界大戦後のパリ。闇商売で生計をたてるヴィオレットは貧しい生活を送っていた。シモーヌ・ド・ボーヴォワールの小説に魅せられいたヴィオレットは、ある日、書き上げた小説を携え強引にも彼女のアパルトマンを訪ねる。手渡された小説を読んだボーヴォワールはヴィオレットの才能を高く評価し、“もっと掘り下げて語るの!”と助言する。

ヴィオレットはボーヴォワールやゲラン(香水の)から援助を受け終始執筆活動に励んだ。自らの生と性を赤裸々に描写する彼女の作風は当時の社会からは全く受け入れてもらえない。悩み傷つき果てた末精神に異常をきたして入院していた時期もあった。しかしヴィオレットは書くことによって人生に喜びを見いだしたのだ。

昨年見たのにすっかり忘れていた一作。ヴィ オレット・ルデュックも知らないし、ドラマは固苦しくて眠りに誘われそうだったがなんとか最後まで見た。
エマニュエル・ドゥヴォスは元々美人系ではないが、つけ鼻をしてますます醜い女性に扮している。さすがの女優魂!
ボーヴォワールを演じたサンドリーヌ・キベルランが凛とした魅力たっぷりで、こんな彼女は初めて見たがボーヴォワール役似合っていた。
1940年代のパリと、後にヴィオレットが移り住んだ南フランスの景色が美しい。

岩波ホールにて 2/12まで上映
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by margot2005 | 2016-02-04 23:55 | フランス | Trackback | Comments(4)
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Commented by Bianca at 2016-02-10 21:42 x
ルデュックの著書は50年前でしょうか「私生児」を最近「ボーヴォワールの女友達」を読んだことがあります。映画「テレーズとイザベル」(今は「女と女」)も見たし……。ルデュックをデュボスが演じるのですね。確かにぴったりかも。ボーヴォワールはどんな女優がやるのか、見てみたいです。
Commented by margot2005 at 2016-02-12 19:09
Biancaさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
ルデュックの著書読まれたことがあるのですね。
昔ボーヴォワールの本は何冊か読みましたが最近堅苦しい本は受付ないので
ルデュックの本も多分読まないと思います。
ボーヴォワール役のサンドリーヌ・キベルランは素敵な女優です。

Commented by Bianca at 2016-02-17 14:50 x
Margot2005さん

反論を期待されているのが見え見えですので、反論しますと……
ルデュックの本は「自分語り」に尽きるので論理的と言うより情緒的で硬苦しくはないですよ。私にとっては柔らかい方が読みにくいですが。ただし、今は入手困難、見当たりません。なぜ映画がそんなに固くなったのかわかりませんが、作った人がフェミニストなのでしょうか。柔らかく描くとすれば「アデル ブルーは熱い色」みたいになるでしょう。ボーヴォワールとは知的な関係しかなかったと思いますが(感動的な醜さとボは表現しています)。
Commented by margot2005 at 2016-02-18 19:11
Biancaさん、こんばんは。
そうですか?反論見え見えでした??
ルデュックの著書はもう発売されていないようですね。誰も読まないのでしょうか??
映画は正に岩波好みでした。
ドラマのなかでボーヴォワールがルデュックに“愛を期待しないで!”なんて言ってる台詞ありましたね。
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