2016年 02月 02日
「ブリッジ・オブ・スパイ」
1957年、ニューヨーク。ある日、絵描きのルドルフ・アベルがソ連のスパイとしてFBIに逮捕される。やがてジェームズ・ドノヴァンがアベルの国選弁護人に選ばれ裁判が始まる。ソ連のスパイを弁護するドノヴァンは世間からバッシングを浴び、それは家族にも及ぶが彼の信念は揺るがなかった…
ジェームズ・ドノヴァンに「ダ・ヴィンチ・コード/2006」「チャーリー・ウイルソンズ・ウォー/2006」「天使と悪魔/2009」「キャプテン・フィリップス/2013」「ウォルト・ディズニーの約束/2013」のトム・ハンクス。
ルドルフ・アベルに「ブーリン家の姉妹/2008」「ブリッツ/2011」「もうひとりのシェイクスピア/2011」のマーク・ライランス。
メアリー・ドノヴァンに「その土曜日、7時58分/200」「チェンジリング/2008」「デビルズ・ノット/2013」「あなたとのキスまでの距離/2013」「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)/2014」のエイミー・ライアン。
トーマス・ワッターズに「ウディ・アレンの重罪と軽罪/1989」「世界中がアイ・ラヴ・ユー/1996」「ペントハウス/2011」のアラン・アルダ。
CIAエージェント、ホフマンに「最高の人生のつくり方/2014」のスコット・シェパード。
ウルフガング・ヴォーゲルに「善き人のためのソナタ/2006」「アンノウン/2011」のセバスチャン・コッホ。
イワン・シーシキンに「007/ダイ・アナザー・デイ/2002」のミハイル・ゴアヴォイ。
フランシス・ゲイリー・パワーズに「セッション/2014」のオースティン・ストウェル。
フレデリック・プライヤーにウィル・ロジャース。
監督、製作は「ミュンヘン/2005」「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国/2008」「戦火の馬/2011」「リンカーン/2012」のスティーヴン・スピルバーグ。
“誰にも等しく公平な裁判を受ける権利がある。”という信念を持つジェームズ・ドノヴァン。ゆえに彼は裁判を引き受けたのだ。
一介の保険専門弁護士がCIAの代わりに単身東ドイツに赴き、身柄を拘束されているU-2のパイロットとアメリカ人留学生を救い出すというとんでもない大役を果たしたことに驚いた。
CIAはソ連のスパイ、ルドルフ・アベルとパイロットのフランシス・ゲイリー・パワーズの交換交渉をジェームズ・ドノヴァンに依頼していたが、土壇場になってドノヴァン自身がアメリカ人留学生フレデリック・プライヤーも奪還することに固執する。
雪が積もる橋での両者の交換シーン…成功することはわかっていながら手に汗握る緊迫のシーンは素晴らしかった。
ソ連のスパイ、アベルとアメリカの弁護士ドノヴァンが信頼で結ばれていく過程がナイス。ラスト近く、機中でアベルが描いた肖像画を見るドノヴァンの目が潤んでいるように思えた。
実話が元のとてもシリアスで重厚なドラマに引き込まれた。ラストでジェームズ・ドノヴァンのその後が語られるが、この人物はアメリカ合衆国にとってスゴい!存在だった様子。
トム・ハンクスは今年60歳。少々老けたな…と言う印象は否めないがいつも存在感のある素晴らしい俳優だと思う。ロバート・ラングドン、シリーズの「Inferno」が楽しみ。
ルドルフ・アベル役のマーク・ライランスは何処かで見たと思っていたら“ブーリン姉妹”の穏やかな父親を演じていたUK俳優。本作の役柄もナイスキャスティング。
スティーヴン・スピルバーグって娯楽作品も素敵だが、彼が作ると「シンドラーのリスト/1993」や「プライベート・ライアン/1998」のような戦争ものも素晴らしい映画になる。昨今監督作品が少ない中、本作は久々のスマッシュヒット作品。
ドイツ人俳優セバスチャン・コッホの出演に加え「白いリボン/2009」「ゲーテの恋~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~/2010」「コッホ先生と僕らの革命/2011」のブルクハルト・クラウスナーがワンシーンに出演している。
TOHOシネマズスカラ座にて
見応えのあるドラマでしたね。
個人的にはドノヴァンが、アベルとパワーズの交換のみならず
若き留学生をも救おうとしたところにぐっときました。
トム・ハンクスは誠実な役柄が似合いますね。ドノヴァンそのひとに重なって見えました。
いつもコメントありがとうございます。
<若き留学生をも救おうとしたところにぐっときました...
同感です。
そうトム・ハンクスはワル役はダメでしょうね?いつも誠実な役柄ばかりですが似合っています。
映画もとてもとても見応えありました。
さすがスピルバーグです。