「パリ3区の遺産相続人」

「My Old Lady」2014 USA/UK/フランス
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亡くなった父親からパリの高級アパルトマンを相続したアメリカ人男性マティアスは、ニューヨークからパリへとやって来る。しかしアパルトマンにはなぜか老婦人マティルドが住んでいた。アパルトマンの元の所有者であるマティルドとマティアスの父親は“ヴィアジェ”というフランス独特の不動産売買契約を結んでおり、その契約によると元の所有者は亡くなる迄住み続けることができ、おまけに買い主から毎月2400€(現在のレートで32万弱)の支払いを受け続けることになっていた。マティアスは相続したアパルトマンが売れないばかりか、毎月2400€もの大金を支払わなくてはならないことに呆然とする…

マティアス・ゴールドに「卒業の朝/2002」「声をかくす人/2011」「ラストべガス/2013」のケヴィン・クライン。
マティルド・ジラールに「美しき家、わたしのイタリア/2003」「ラヴェンダーの咲く庭で/2004」「ジェイン・オースティンの秘められた恋/2007」「マリーゴールド・ホテルで会いましょう/2011」のマギー・スミス。
クロエに「ラブ・クライム 偽りの愛に溺れて/2010」「危険なプロット/2012」「殺意は薔薇の香り/2013」のクリスティン・スコット・トーマス。
フランソワ・ロワに「ミックマック/2009」「天才スピヴェット/2013」のドミニク・ピノン。
フローレンス・ホロウィッツ医師に「ぼくの妻はシャルロット・ゲンズブール/2001」「キングス&クイーン/2004」「マリー・アントワネットに別れをつげて/2012」「カミーユ、恋はふたたび/2012」のノエミ・ルボフスキー。
監督、脚本、原作戯曲は「いちご白書/1970」「太陽の雫/1999」「DEAN/ディーン/2001」の脚本家イスラエル・ホロヴィッツ。

行き場がないマティアスに同情したマティルドは彼に一室提供する。しかしアパルトマンには老婦人だけではなくその娘クロエも住んでいることが判明し、2400€を支払わないと、不法侵入でアパルトマンから追い出す!とクロエに脅かされる。

マティアスの父親が息子に残したのはパリのアパルトマンのみ。これってソリが合わなかった父子関係を現しているような感じで可笑しい。何せすぐに自分のものにはならない代物の上、亡くなった父親の代わりにマティルドが亡くなる迄支払い続けなくてはならないのだから。

ケヴィン・クライン、マギー・スミス、クリスティン・スコット・トーマス、個性的な演技派3人の俳優たちの競演は中々ながらゆったりし過ぎて(言い争いはあるが...)睡魔に襲われそうだった。
ドラマの後半でマティルドとマティアスの父親との関係がわかり、マティアスとクロエは動揺を隠せない。その辺りからは少々盛り上がる。でもなんだかんだでラストのハッピー・エンディングはちょっと短絡的かな?
不動産屋フランソワ・ロワとローレンス・ホロウィッツ医師がひと味添えている。

本作はパリ観光案内ドラマってほどではないが、ドラマに登場するアパルトマンは古いながら広い庭付きでゴージャス。所在地は確かマレ地区だと言っていた気がするが、月2400€は当然の価格なのだろう。
ヴィアジェってとんでもない契約かと驚くばかり。元の所有者が早くに亡くなればOKだが、ギャンブルのようで面白いというのかとんでもない制度のように思えるけどフランス人らしい!?

Bunkamuraル・シネマにて
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by margot2005 | 2015-12-22 23:58 | MINI THEATER | Trackback | Comments(0)
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