「ローマに消えた男/自由に乾杯」

「Viva la libertà」...aka「Long Live Freedom」2013 イタリア
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ある日、党大会の演説で痛烈な野次を浴び精神的に追いつめられた左翼野党書記長エンリコは、妻アンナや腹心の部下アンドレアにも知らせず突然行方をくらましてしまう。マスコミには病気で入院中と嘘をつき、失踪を隠し続けるアンドレアはあることを知る。エンリコにはジョヴァンニという哲学者の双子の兄弟がいたのだ。ジョヴァンニの巧みな弁舌を聞いたアンドレアは彼を代役に仕立て、政局を乗り切ろうと考える...

エンリコ/ジョヴァンニに「湖のほとりで/2007」「イル・ディーヴォ -魔王と呼ばれた男-/2008」「それは息子だった/2012」のトニ・セルヴィッロ。
アンドレアに「ナポレオンの愛人/2006」「錆び/2011」「司令官とコウノトリ/2012」「家の主たち/2012」のヴァレリオ・マスタンドレア。
ダニエルに「ミュンヘン/2005」 「ぼくを葬る/2004」「明日へのチケット/2005」「華麗なるアリバイ/2007」「家の主たち」のヴァレリア・ブルーニ・テデスキ。
アンナに「13才の夏に僕は生まれた/2005」「愛の勝利を ムッソリーニを愛した女/2009」のミケーラ・チェスコン。
党員エヴェリーナに「カイマーノ/2006」「イル・ディーヴォ -魔王と呼ばれた男-」のアンナ・ボナユート。
監督、原案、脚本は「そして、デブノーの森へ/2004」のロベルト・アンド。

大統領とかくれんぼしたり、首相(女性)とタンゴを踊ったりするジョヴァンニは双極性障害(躁うつ病)で精神科病院から退院したばかり。
一方で政局を放棄してパリへ逃亡したエンリコはかつての恋人ダニエルのアパルトマンに身を寄せる。ダニエルの夫は有名な映画監督で、彼女自身も映画製作の仕事に関わっている。ダニエルと共に撮影に赴き現場の人々と交流したり、ダニエルの娘と仲良くなったりするうちエンリコの心が癒されて行く。そうエンリコは映画が好きだったのだ。

ごく普通の仕事に就いている人でもストレスはたまる。ましてや公的な人で、常に言動を注目されているとしたら…それはそれは猛烈なるストレスがたまっているに違いない(個人差はあるだろうが…)。で、エンリコは逃げ出したのだ。
ラストはとても爽快で素敵だった。

エンリコとジョヴァンニ、ダブル・キャストのトニ・セルヴィッロが秀逸。
「湖のほとりで」では穏やかで心優しい刑事。「イル・ディーヴォ -魔王と呼ばれた男」ではイタリアの元首相ジュリオ・アンドレオッティ役が強烈な印象を残した。そして昨年のイタリア映画祭で観た「それは息子だった」ではパレルモ舞台のブラック・コメディで、クレージーな主人公が実に似合っていた。
レビューは書いていないが「よせよせ、ジョニー/2007」「ゴモラ/2008」「海の上のバルコニー/2010」などでもお目にかかったトニ・セルヴィッロは今イタリアを代表する俳優のひとりなのだろう。

アンドレアを演じるヴァレリオ・マスタンドレアはお気に入りイタリア人俳優の一人。平凡な顔(ヨーロッパ人に多い?)なのであまり印象には残らないが、中々チャーミングな俳優だ。

イタリア映画祭2014で鑑賞/恵比寿ガーデンシネマにて上映中
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by margot2005 | 2015-11-18 20:49 | イタリア | Trackback | Comments(0)
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