「アメリカン・ドリーマー 理想の代償」

「A Most Violent Year」2014 USA/アラブ首長国連邦
a0051234_20155710.jpg
a0051234_2015498.jpg

1981年、ニューヨーク。移民のアベルはオイルカンパニーを経営する実直な男で、美しい妻アナと娘に囲まれ幸せな日々を送っている。ある日、アベルは事業を拡大するため全財産を一時金にして土地を購入するが、30日以内に残金を支払わなければ頭金は戻らない。そこで残金支払いのため銀行から融資を受ける。そんな折、アベルの会社のトラックが何ものかに襲われオイルと共に消えてしまう。トラック運転手のジュリアンは傷を負い入院。そしてトラックは再び襲われ、アベルの家にも脅しがかけられる…

アベル・モラレスに「マリア/2006」「ワールド・オブ・ライズ/2008」「ロビン・フッド/2010」「ウォリスとエドワード 王冠をかけた恋/2011」「インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌/2013」「ギリシャに消えた嘘/2014」のオスカー・アイザック。
妻のアナに「ツリー・オブ・ライフ/2011」「英雄の証明/2011」「ゼロ・ダーク・サーティ/2012」「ラブストーリーズ エリナーの愛情/2013」「ラブストーリーズ コナーの涙/2013」のジェシカ・チャステイン。
アベルの腹心アンドリューに「タクシードライバー/1976」「あなたの死後にご用心!/1991」「ドライヴ/2011」のアルバート・ブルックス。
ローレンス検事に「ペーパーボーイ 真夏の引力/2012」「大統領の執事の涙/2013」「グローリー/明日への行進/2014」のデヴィッド・オイェロウォ。
ピーター・フォレンテに「GOAL!/ゴール!/2005」「さよなら。いつかわかること/2007」「ココ・アヴァン・シャネル/2009」「ジンジャーの朝 さよなら、わたしが愛した世界/2012」「アメリカン・ハッスル/2013」「デビルズ・ノット/2013」「グローリー/明日への行進」のアレッサンドロ・ニヴォラ。
トラック運転手のジュリアンに「ビトレイヤー/2013」のエリス・ガベル。
監督、脚本、製作は「オール・イズ・ロスト 最期の手紙/2013」のJ・C・チャンダー。

オイルのタンクローリーが何度か盗まれる事件が起きた時、ひょっとしてアベルの狂言?なんてとんでもないことを想像したが、アベルは真面目一筋の人間だったようだ。ローレンス検事から脱税疑惑を受けたのも元はと言えばアナのせいだし…。

アナの父親はギャング。組合のメンバーであるピーター・フォレンテもギャングで、豪邸に住んでいる。南米からの移民であるアベルとフォレンテ。そして土地持ちのユダヤ人や、韓国人の金貸しが登場するニューヨークは間違いなく人種のるつぼである。
アベルに雇われるトラック運転手ジュリアンもやはり移民者。成功した者と、アメリカン・ドリームをつかむことができなかった者のラストが哀れに映る。
ギャングの娘で、しばし過激な行動に出る妻に対し冷静で暴力を好まない夫...相反する夫婦が興味深い。

アルバート・ブルックスの出演が懐かしい。
シアターで見逃しwowowで見た「インターステラー/2014」にも出演していたジェシカ・チャステインは今ハリウッドで一番売れる女優かも知れない。ドラマの中で彼女が纏う80年代のファッションはジョルジオ・アルマーニのデザインとエンドクレジットに記されていた。とにかくスゴくゴージャス!
しかしながら、アナはとてもオシャレなのにアベルがいつも同じキャメル色のコートを着ているのが不思議だった。夫は着るものに無頓着だったのか?それとも製作者の意図なのか?理由はわからない。アベルのコート目に焼き付いてしまっている。

1981年のアメリカは原タイトルにあるように“最も暴力的な年”で統計史上犯罪が最も多い年だったらしい。
映画のシーンほとんど冬。雪が舞い、積もる寒々しいニューヨークの街が物語を盛り上げている。
ちょっと気になる俳優オスカー・アイザックとアレッサンドロ・ニヴォラの出演に興味を注がれ、シアターで予告編も何度か見て期待は高まった。サスペンスフルなタッチで進行する社会派ドラマはとても見応えがあった。

TOHOシネマズ・シャンテにて
[PR]
by margot2005 | 2015-10-16 22:08 | MINI THEATER | Trackback(4) | Comments(2)
トラックバックURL : http://margot2005.exblog.jp/tb/21745946
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Tracked from セレンディピティ ダイアリー at 2015-11-08 10:35
タイトル : アメリカン・ドリーマー 理想の代償
オスカー・アイザック、ジェシカ・チャステインが共演する社会派テイストのヒューマン... more
Tracked from 真紅のthinkingd.. at 2015-11-08 14:17
タイトル : 地獄の沙汰~『アメリカン・ドリーマー 理想の代償』
 A MOST VIOLENT YEAR  1981年、冬のニューヨーク。移民から一代でオイルビジネスを立ち上げた アベル(オスカー・アイザック)は、更なる事業拡大を図るべく湾岸の土地を購 入しようと、全財産を注ぎ込む。しかし彼の会社のタンクローリーが何者かに 奪われ、オイルが転売される事件が多発する。  今年最も楽しみにしていた映画のひとつ。J・C・チ...... more
Tracked from C’est joli こ.. at 2016-01-31 21:14
タイトル : アメリカン・ドリーマー 理想の代償
アメリカン・ドリーマー 理想の代償 '14:米 ◆原題:A MOST VIOLENT YEAR ◆監督:J・C・チャンダー「オール・イズ・ロスト 最後の手紙」 ◆主演:オスカー・アイザック、ジェシカ・チャステイン、デイヴィッド・オイェロウォ、クリストファー・アボット、アルバー...... more
Tracked from 楽天売れ筋お買い物ランキング at 2016-06-16 01:04
タイトル : 「アメリカン・ドリーマー理想の代償」(2015...
「アメリカン・ドリーマー理想の代償」(原題:AMostViolentYear)は、2015年公開のアメリカの社会派サスペンス&ヒューマン・ドラマ映画です。J・C・チャンダー監督・脚本、オスカー・ア...... more
Commented by セレンディピティ at 2015-11-08 10:34 x
こんにちは。
この作品、予告でピンとくるものを感じて期待して見ましたが
ハードボイルドな展開、骨太の社会派ドラマで、私はとても気に入りました。
オスカー・アイザックとジェシカ・チャステイン、よかったですね!

清廉潔白を信条とするアベルが、なぜギャングの娘のアナと結婚したのかは謎ですが^^
彼自身の中に自分では封印している清濁あわせもつ部分があったということでしょうか。
お互いにないものを補完しあう、よきパートナーといえそうです。
Commented by margot2005 at 2015-11-10 19:51
セレンディピティさんさん、こちらにもコメントありがとう!

>オスカー・アイザックとジェシカ・チャステイン、よかったですね!
そう俳優がとても良かったです。演技派の二人は素晴らしかったと思います。
ドラマのストーリーにもとても惹き付けられ、こういったドラマわたしも大好きです。
行動的には相反する夫婦の相性は良いのかも知れません。
そうギャングの娘と結婚したアベルは確かに謎です?

<< 「パパが遺した物語」 「顔のないヒトラーたち」 >>