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「追憶と、踊りながら」

「Lilting」2014 UK
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カンボジア系中国人のジュンは夫を亡くしロンドンの介護老人ホームで暮らしている。英語が話せないジュンの楽しみは一人息子カイが面会に来る時間だけだった...

リチャードに「パフューム ある人殺しの物語/2006」「ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男/2005」「アイム・ノット・ゼア/2007」「ザ・バンク 堕ちた巨像/2009」「ブライト・スター~いちばん美しい恋の詩(うた)~/2009」「テンペスト/2010」「007 スカイフォール/2012」のベン・ウィショー。
ジュンに「グリーン・デスティニー/2000」「ラベンダー/2000」のチェン・ペイペイ。
ジュンの息子カイにアンドリュー・レオン。
ホームの住人アランに「バンク・ジョブ/2008」のピーター・ボウルズ。
通訳のヴァンにナオミ・クリスティ。
ホームの職員マーガレットに「ヴィクトリア女王 世紀の愛/2009」のモーヴェン・クリスティ。
監督、脚本はホン・カウ。

過去のベン・ウィショーの出演する映画のレビューに苦手とか、好みではないと書いているが「ブライト・スター~いちばん美しい恋の詩(うた)」辺りから素敵な俳優になってきた。なぜか…?どこから見てもスゴく繊細なイメージのベン・ウィショーは限りなく優しい人物が似合う。本作のリチャードが正にそうなのだ。同性婚した相手がいるベン初めてのゲイ役?
スクリーンに映し出されるリチャードとカイのキスシーンが嫌悪感など全く感じないで、あえて言えば美しくて驚く。

「ブライト・スター~いちばん美しい恋の詩(うた)」のジョン・キーツ役も良かったが、本作はありのままの魅力あふれるベン・ウィショーがドラマの中にいる。
ちょっと難を言えば、ベン・ウィショーは素敵だがドラマは少々辛気くさい。シーンの大半はジュンが暮す老人ホームが舞台ということもあるが…。通訳のヴァンが中国語から英語に翻訳する間字幕が出ないので待たなければならないのも少々もどかしい。

シーンは現在と過去を行ったり来たりする。
カイは母親にゲイだと明かすことができないまま事故で死んでしまう。リチャードとジュンはある日突然愛する人を失ってしまったのだ。リチャードはジュンを施設から連れだしカイと住んでいた家で面倒をみようと考えるが文化や世代の違いで中々上手くいかない。言葉が通じないのが最大の問題ではあるが...。

何はともあれジュンは息子が生き甲斐だった。ラスト近くでジュンはリチャードに嫉妬していたと告白する。彼女のこの気持ち…息子を取られたような気持ちは理解出来る。しかし息子とは永遠に暮らせないのだからとも思うのだ。中国人って日本人のように核家族ではなく大家族で暮らす人々が多いからだろうか?
でもラスト、リチャードとジュンが互いの言語で話しているのに、通じているように映る姿が心を打つ。原タイトル「Lilting/軽くはずむような」と、邦題「追憶と、踊りながら」はラストのシーンに由来するように思え味合い深い。

新宿武蔵野館にて
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by margot2005 | 2015-06-09 22:55 | UK | Trackback | Comments(0)
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