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「Mommy/マミー」

「Mommy」2014 カナダ
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2015年、カナダのとある町(仮想の国でもある)。ある日、シングルマザーのダイアンは矯正施設から15歳の息子スティーヴを連れ出す。多動性障害であるスティーヴは情緒不安定なため、自分をコントロールできず怒りを覚えると暴れまくり、施設に放火していたのだ。まもなく二人のぎこちない生活が始まるが、母親は失業中の上、息子は問題を起こしてばかり。そんな折、二人は真向かいの家に住む女性カイラと出会う。元教師のカイラは神経を病み吃音に苦しんでいた。やがてカイラの存在が二人に良い影響を与え平和な日常が始まろうとしていた…

ダイアン・デュプレに「マイ・マザー/2009」のアンヌ・ドルヴァル。
カイラに「わたしはロランス/2012」のスザンヌ・クレマン。
スティーヴ・デュプレにアントワーヌ・オリヴィエ・ピロン。
弁護士のポールに「人生、ブラボー!/2011」のパトリック・ユアール。
監督、脚本、製作、編集、衣装デザイン、出演(クレジットなし)に「マイ・マザー/2009」「わたしはロランス/2012」「トム・アット・ザ・ファーム/2013」のグザヴィエ・ドラン。

残念なことに3人で築く平和な日々も長くは続かなかった。車の中でのダイアンの白昼夢が哀れでいたたまれない気持ちになる。
やっかいな自分をマミーはいつかきっと愛さないと思いこむ息子に“母親の愛は永遠よ!”と答えるダイアン。そして“母親の愛は永遠だけど、あなた(息子)は別の愛を見つけるのよ!”とも言う台詞に“図星だな。”とうなった。そう何れ息子は新しい愛を見つけるのだから...。

グザヴィエ・ドラン映画は非常に顔アップが多いように思える。本作のスクリーンは真四角。一部、フルスクリーンにもなるが、全編を通してほぼ全て真四角のスクリーン。なのでアップがますます強調され、ダイアンとスティーヴの緊張が猛烈に伝わってくる。神経を患っているカイラの表情もアップにされて緊張感が増す。
そしてもう一つ彼の映画は毎回Musicが多彩。本作もカナダの歌姫セリーヌ・ディオン、BECK、サラ・マクラクラン、オアシス、そしてヴィヴァルディのクラシックも…。
ポールと母親の3人でいったKARAOKEでスティーヴがマミーに捧げるアンドレ・ボチェッリの“Viv Per Lei/彼女のために生きる”がナイス!場違いな曲でひんしゅく買ったけど…。

グザヴィエ・ドランは衣装デザインも担当している。「わたしはロランス」でやはり衣装を担当していて、ロランスの纏う衣装…特に色がスゴく印象的だった。本作では衣装デザインも担当しているので、ダイアンの歳に似合わないド派手な衣服とチープなアクセサリーが目にも鮮やか。

独特の世界観を持つグザヴィエ・ドランの作品はとても興味深くて、突飛ながら惹き付けられる。いや突飛だから惹き付けられるのかも知れない。
見終わって母親と息子の深い愛に心揺さぶられた。

新宿武蔵野館にて
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by margot2005 | 2015-05-24 00:22 | MINI THEATER | Trackback(5) | Comments(0)
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