「カフェ・ド・フロール」

「Café de Flore」2011 カナダ/フランス
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1969年、パリ。ダウン症の息子ローランを一人で育てる美容師のジャクリーヌは、彼を普通学校に通わせている。ある日、その学校に同じくダウン症の少女ヴェロニクがやって来る。そしてローランとヴェロニクは一瞬で惹かれ合ってしまう…
2011年、モントリオール。人気DJのアントワーヌは2人の娘と愛する恋人ローズと幸せに暮らしている。彼は娘たちの母親キャロルと2年間に別れていた…

ジャクリーヌに「ハーフ・ア・チャンス/1998」「橋の上の娘/1999」「ハートブレイカー/2011」「ジゴロ・イン・ニューヨーク/2013」のヴァネッサ・パラディ。
アントワーヌにケヴィン・パラン。
ローズに「クロエの祈り/2012」「トム・アット・ザ・ファーム/2013」のエヴリーヌ・ブロシュ。
キャロルにエレーヌ・フロラン。
ローランにマラン・ゲリエ。
ヴェロニクにアリス・デュボワ。
キャロルの友人メアリーに「ぼくたちのムッシュ・ラザール/2011(原作戯曲)」のエヴリン・ドゥ・ラ・シェネリエール。
編集、監督、製作は「ヴィクトリア女王 世紀の愛/2009」「ダラス・バイヤーズ・クラブ/2013」のジャン・マルク・ヴァレ。

キャロルはアントワーヌとの別れを引きずり立ち直る事ができない。2年経った今でも不安定な精神状態で夢遊病者のような行動を取り、幻覚にも悩まされている。娘たちは週ごとに両親の家を行き来し、長女は父親の恋人ローズの存在を快く思っていない。そりゃそうだ。父親と母親を引き離した女に好意を持てるわけがない。しかし父親は己の欲望のまま突き進んでいる。
離婚した夫婦の子供ってホント被害者だなぁとしみじみ思う。子供が成長するまで待てないのか?
そもそもアントワーヌとキャロルは学生時代からの恋人で互いに運命の相手だった。しかしアントワーヌは偶然出会った若くて、チャーミングなローズに恋をしてしまう。

アントワーヌ、バージョンのドラマは屋敷のプールで遊ぶアントワーヌ一家から始まる。ドラマが進むに従って過去へと戻り、若い頃のアントワーヌとキャロル、娘たちと暮す幸せだった頃のアントワーヌとキャロルが映し出される。
一方で、パリのローランとヴェロニク。二人の結びつきは強烈で一時も離れようとしない。やがて他の生徒に迷惑をかけるという理由で放校されてしまう。ジャクリーヌの悩みは尽きない。

キャロルの白昼夢や幻覚の中にたびたび学生時代のアントワーヌと自分自身が登場する。その時、車の後部座席に乗ったダウン症の子供たちがいる。
この時代も場所も違う二つの世界が、それぞれの愛の苦しみによってつながっているように見え始める。

二つの世界はもちろん時代は違うが、プール付きの屋敷に暮すアントワーヌと、薄汚れたアパルトマンに暮すジャクリーヌ。
最高に幸せなアントワーヌのラストと、余りにも惨めで不幸なジャクリーヌのラストが正に明と暗の世界で強烈なるインパクトを与える。

公式HPによると…“ラストに待ち受ける愛が起こした奇跡に、あなたは酔いしれるだろう。”とあるけど少々反論…ジャクリーヌの夫は生まれた子供がダウン症だと知り妻子を捨ててしまう。アントワーヌは子供こそ捨てないが、若い女と出会い妻キャロルに見切りをつける。男のエゴイズムを強烈に感じた。
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タイトルの“カフェ・ド・フロール”はパリ、サンジェルマンデプレにある有名なカフェ(上、パリで撮った写真)の名前ながら、映画の中ではDJアントワーヌ&ローランのお気に入りの一曲。
ノーメイクのヴァネッサ・パラディがスゴくおばさん。「ハートブレイカー」とは別人のよう。障害のある息子をこよなく愛する母親を熱演している。
ドラマの主人公がDJゆえ、音楽が素晴らしい!
監督のジャン・マルク・ヴァレって毎回違ったジャンルの映画を作る才能豊かな人物だと感心する。
本作の公開に際して2011年に閉館した東京・恵比寿ガーデンシネマがYEBISU GARDEN CINEMAとなってオープンしたらしい。ちっとも知らなかった。

ヒューマントラストシネマ有楽町にて
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by margot2005 | 2015-04-03 23:51 | フランス | Trackback(1) | Comments(0)
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Tracked from 読書と映画とガーデニング at 2015-04-05 13:21
タイトル : 映画・カフェ・ド・フロール
原題 Café do Flore2011年 カナダ、フランス 予備知識無しで観ましたタイトルからパリの洒落たカフェの物語かと思っていましたが観てみれば、全く違いまして良い意味で大きく期待を裏切られた作品でした タイトルの『Café de Flore』...... more
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