「ビッグ・アイズ」

「Big Eyes」2014 UAS/カナダ
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1958年、地方都市に暮すマーガレットは酷い夫に耐えきれず娘を連れて家を飛び出し、二人でサンフランシスコへと向う。娘を養うため仕事を得ようとするが、絵を描くことしか能がない。やがてノースビーチで似顔絵描きをしている時、画家のウォルター・キーンと出会う...

マーガレット・キーンに「アメリカン・ハッスル/2013」のエイミー・アダムス。
ウォルター・キーンに「イングロリアス・バスターズ/2009」「おとなのけんか/2011」「恋人たちのパレード/2011」のクリストフ・ヴァルツ。
ディック・ノーランに「ウルヴァリン:X-MEN ZERO/2009」「タイタンの戦い/2010」「ロビン・フッド/2010」「声をかくす人/2011」「ヒッチコック/2012」のダニー・ヒューストン。
ルーベンに「マリー・アントワネット/2006」「ダージリン急行/2007」「ウォルト・ディズニーの約束/2013」のジェイソン・シュワルツマン。
ジョン・キャナディに「ぼくの妻はシャルロット・ゲンズブール/2001」「ウォンテッド/2008」「ゲットスマート/2008」「ワルキューレ/2008」「アジャストメント/2011」「アンコール!!/2012」のテレンス・スタンプ。
ディーアンに「お買いもの中毒な私!/2009」のクリステン・リッター。
監督、製作は「シザーハンズ/1990」「ビッグ・フィッシュ/2003」「チャーリーとチョコレート工場/2005」「アリス・イン・ワンダーランド/2010」「ダーク・シャドウ/2012」のティム・バートン。

実話を元にしたドラマは中々面白い。ラストで本物のマーガレットとウォルターの映像が映る。1927年生まれのマーガレットは今でも絵を描き、ウォルターは今だ自分が絵を書いたと主張しているらしい。裁判で証明されたのに懲りないというのかとんでもない男だ。

21世紀の今じゃこのようなことは決して起きないであろうが、1960年代って女性が一人で生きて行くにはキツい時代だった様子。口が上手くて、世渡りも上手いウォルターは気の弱いマーガレットを上手く操って行く。こんなことってアリなの?と思いながらも、ウォルターに促されせっせと筆を動かすマーガレットの姿がいじらしいというのか…男の言いなりになる彼女が実にお気の毒でならない。おまけにマーガレットが一日16時間絵を描く間ウォルターは遊んでいたというのだから、この男とんでもない詐欺師だ。
大嘘つきのウォルターには自らが描いた絵が一枚もないというのに驚き。マーガレットに見せた絵も本当は彼が描いたものではなく、彼は自称画家だったわけだ。

最後はマーガレットも勝利を得る。裁判でのウォルターが滑稽で...映画だからかなり誇張はしているはずだが、バレバレながらも自分が描いたと主張しまくるウォルターの姿がホント可笑しかった。演じるクリストフ・ヴァルツがナイス・キャスティング。エイミー・アダムスも同じく…。

1950〜60年代のファッションも注目。古い時代が舞台の映画を観るとファッションや車、調度品などが上手く揃えてあってとても楽しい。ドラマに登場する絵の量がスゴくて驚く。

オフィシャルに“ティム・バートンも驚いた嘘のような本当の話。”とあり、こんな文章も…“アンディ・ウォーホルですらその魅力を認め…”ともある。そして60年代アメリカで一大ブームを巻き起こした絵画(ビッグ・アイズ)シリーズを初めて目にした。ビッグ・アイズも良いけどモディリアーニ風の絵が素敵だな。

性格俳優クリストフ・ヴァルツを軸に、脇を固めるこれまた性格俳優のジェイソン・シュワルツマンやテレンス・スタンプの存在も見逃せない。

シネマカリテにて
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by margot2005 | 2015-02-10 23:07 | MINI THEATER | Trackback(7) | Comments(2)
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Commented by セレンディピティ at 2015-02-13 07:30 x
こんにちは。
ティム・バートンにはめずらしい実話ものでしたが、おもしろかったです♪

私も、どうしてこんなことが起こるのか、どうしてマーガレットは
ウォルターのいいなりになってしまったのか...って不思議に思いましたが
知らず知らずのうちに巧みにマインドコントロールされてしまったのでしょうね。
それと何のかんのいっても、内気なマーガレットには
商才のあるウォルターが頼りだったのかもしれない...。
クリストフ・ヴァルツの怪演がみごとでしたね☆
Commented by margot2005 at 2015-02-16 19:33
セレンディピティさんいつもコメントありがとうございます。

ティム・バートンの世界はわたし大好きです。
なるほどマインド・コントロールか?ウォルターならやりそうですねぇ。
クリストフ・ヴァルツって少々苦手な俳優(どうもあの風貌がダメ...)なんですが、じわじわと迫る恐ろしい男を演じると天下一品の気がします。
マーガレット役のエイミー・アダムスは内気な役が似合いますね。
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