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「やさしい人」

「Tonnerre」2013 フランス
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マクシムにヴァンサン・マケーニュ。
メロディに「ルノワール 陽だまりの裸婦/2012」のソレーヌ・リゴ。
マクシムの父にベルナール・メネズ。
イヴァンにジョナ・ブロケ。
監督、脚本は「女っ気なし/2011」のギヨーム・ブラック。

ミュージシャンのマクシムはパリから生まれ故郷トネールに戻り、老いた父親の家に住み始める。彼は過去の出来事により父親にわだかまりを抱き、決して住み心地が良いとは言えない実家でひっそりと暮らし始める。
かつてインディーズでそこそこ売れたマクシムも今ではかげりが見え未来も暗い。そんなある日、地元紙の若い女性記者メロディがトネール出身の有名人マクシムの取材にやって来る。やがて自分よりうーんと若いメロディに惹かれ始めるのに時間はかからなかった。運良くメロディは恋人と別れたばかりでマクシムはメロディに強引にアプローチする。メロディに拒まれるかと思いきや彼女もまんざらではない様子。すっかり有頂天になったマクシムは彼女をスキー旅行へ連れ出す。

上手く行くと思っていたメロディとの関係。しかし彼女が元カレのサッカー選手イヴァンとヨリを戻したところから悲劇が始まる。嫉妬の鬼と化したマクシムはストーカーとなりメロディを悩ませ始める。30男が若い女に夢中になりやがて捨てられる。これはもうもうかなり悲惨。最後にはイヴァンを傷つけメロディを拉致して思い出のロッジに閉じ込める。しかしこのような事が許されるわけでもなく訴えられた末警察に捕まってしまう。
メロディを自分の恋人にすることは叶わなかったが、わだかまりを抱いていた父親と未来が見えるラストは爽やかだった。

“新たなジェラール・ドパルデュー”と評されフランスで今注目されるヴァンサン・マケーニュは風貌もドパルデューに似ている。実際年齢は30代半ばで頭は少々薄いが中々sexy。

しかしながら“やさしい人”という邦題が大雑把すぎてふさわしくないかなぁと感じる。
原タイトルは舞台となるフランス・ブルゴーニュ地方の小さな町“トネール”。雪景色が素晴らしく美しい。
昨年の秋に公開された中編「女っ気なし」は未見だが、現在渋谷ユーロスペースで3週間限定公開中。

ユーロスペースにて
by margot2005 | 2014-11-11 00:30 | Comments(0)