2014年 08月 31日
「ぼくを探しに」
アニー伯母に「ブロークン・イングリッシュ/2007」のベルナデット・ラフォン。
アンナ伯母に「トリコロール/青の愛/1993」「母の身終い/2012」のエレーヌ・ヴァンサン。
ミスター・コエーリョにルイス・レゴ。
アニタにファニー・トゥーロン。
脚本/音楽/監督は「パリ、ジュテーム/2006」のシルヴァン・ショメ。
幼い頃に両親をなくしたショックで話すことができなくなったポール。33歳になった今も伯母二人と住み、彼女たちが教えるダンス教室でピアノを弾いている。ある日、同じアパルトマンに住むマダム・プルーストのハーブティを飲んだポールは赤ん坊の頃の幸せな記憶がよみがえり始める。やがてマダムに促され何度も記憶を呼び戻す旅に出る…
シルヴァン・ショメのアニメ「ベルヴィル・ランデブー/2002」と「イリュージョニスト/2010」」は未見。アニメの監督だけあって映像はとてもカラフルで素晴らしく綺麗。
奇想天外なストーリーながらファンタジックで、ハートウオーミングも加味された素敵なコメディ・ドラマ。もうどうしようもないほどポールを大事にしている伯母二人はなぜ?…しかしラストで理由が分り少々唖然とする。まぁコメディだから…。
ポール夢の中に出てくる両親アッティラとアニタの存在がナイス。
映画に登場する甘いお菓子…ポールがいつも食べているシュケットや、マダム・プルーストがハーブティと共に出すマドレーヌ、ジャンボン・サンドも美味しそうで、フランス映画を観るとフランス・パンが食べたくなる。で、やっぱり“PAUL”にパンを買いに行ってしまった。
ポールを始めとして、彼らのファッションがスゴくカラフルだったり、マダム・プルーストの部屋で育つ野菜やハーブの緑が鮮やかだったり、色彩がとても綺麗で惹き付けられる。
ギョーム・グイはレア・セドゥ主演の「美しき棘」で初めて見たフランス俳優。ハリウッド俳優のイライジャ・ウッドに似てる?本作で彼はアッティラ・マルセルと、その息子ポールを演じている。二人が対照的な人物で、最初同一人物だと分らなかったが、どちらもぴったりのキャラ。
シネリーブル池袋(9/5迄上映予定)