「ある過去の行方」

「Le passé」…aka「The Past」2013 フランス/イタリア
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アンヌ・マリーに「ブラウン夫人のひめごと/2002」「アーティスト/2011」「タイピスト!/2012」のベレニス・ベジョ。
サミールに「予言者/2009」のタハール・ラヒム。
アーマドにアリ・モサファ。
リュシーに「エディット・ピアフ~愛の讃歌~/2007」のポリーヌ・ビュルレ。
監督、脚本は「彼女が消えた浜辺/2009」「別離/2011」のアスガー・ファルハディ。
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ある日、パリに住むアンヌ・マリーは4年ぶりにテヘランから戻って来た元夫アーマドを空港へ迎えに行く。本当に来るとは思わなかったのでホテルの手配もしなかったと言い訳するアンヌ・マリー。家に着き、アーマドはアンヌ・マリーが新しい恋人と暮らしていることを知る...

しかしながらアンヌ・マリーという女性にはなんと複雑な過去があるのだろう...と感心してしまう。原タイトルもそのものずばり“過去”。
まず彼女には二人の娘がいる。そして正式に離婚しようとしている夫アーマドは二人の娘の父親ではない。アンヌ・マリーにとってアーマドは二人目の夫ということが分る。現在一緒に暮らしている恋人はクルーニング店を経営するサミール。アンヌ・マリーは彼との間の子供を妊娠中。サミールは子持ち男で妻は昏睡状態で入院中。昏睡状態に陥ったのは彼女の自殺に奇縁する。彼女を自殺に追いやった原因は他でもないアンヌ・マリーの娘リュシーのメール(アンヌ・マリーとサミールのメールを転送)。リュシーは母の恋人サミールが気に食わないのだ。

本作は早く観たかったのだが中々観に行けなくて終了してしまったら…なんて思っていたけど間にあった。
「彼女が消えた浜辺」も「別離」も監督の祖国イランが舞台だが、こちらはフランス、パリが舞台のドラマで元夫のアーマドがイランから戻って来る所から始まる。
ドラマの中でアーマドがパリは合わなくてテヘランに戻ったという台詞があり、彼はパリにいてもイランからの移住者たちとの交流が深かった様子が窺える。アンヌ・マリーの二人の子供たちの父親はおそらくフランス人だと想像するが、リュシーはイラン人のアーマドが大好きなのだ。アーマドになら何でも話せる、とても信頼関係のある間柄。リュシーは母親とアーマドに離婚して欲しくなかったのだ。アンヌ・マリーは子供のことなど何も考えず自らの情熱のみで生きている身勝手な女。思春期の娘がいるというのに、この女性は自分のことしか考えていない。ラストはやはりそうか…であった。

「予言者」から4年、タハール・ラヒムは素敵な俳優に、そして「アーティスト」「タイピスト!」のベレニス・ベジョの暗い役はなんか彼女らしくなくて違和感ありだった。映画の役柄って強烈なるイメージを残すんだなぁと実感する。

新宿シネマカリテにて(既に上映終了)/Bunkamura ル・シネマにて5/30まで上映予定
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by margot2005 | 2014-05-22 00:05 | フランス | Trackback(6) | Comments(0)
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