2014年 02月 18日
「メイジーの瞳」
スザンナに「クロエ/2009」のジュリアン・ムーア。
リンカーンに「メランコリア/2011」「ザ・イースト/2013」のアレキサンダー・スカルスガルド。
ビールに「マリー・アントワネット/2006」「ルビー・スパークス/2012」のスティーヴ・クーガン。
マーゴにジョアンナ・ヴァンダーハム。
メイジーにオナタ・アプリール。
監督は「綴り字のシーズン/2005」「ハーフ・ディズ/2009」のスコット・マクギー&デヴィッド・シーゲル。
両親が離婚し争いは法廷に持ち込まれる。結果、メイジーは両親それぞれの家を10日ごとに行き来することになる。ある日、父親ビールはメイジーのナニーだったマーゴと再婚する。母親スザンナは対抗するかのようにボーイフレンドでバーテンダーのリンカーンと再婚する…
観ていてイライラするが、子育て放棄の母親と、全く他人の若いカップルが子育てに奔走する姿が対照的で面白い。
メイジーの母親でロック・シンガー、スザンナを演じるジュリアン・ムーアが地のようで適役。そして何といってもメイジー役のオナタ・アプリールのさりげない演技が上手い。
スザンナの若いボーイフレンド、リンカーン役のアレキサンダー・スカルスガルドも良い感じ。マーゴ役のジョアンナ・ヴァンダーハムは少々アビー・コーニッシュ似の素敵な女優で今回初めてお目にかかった。メイジーに愛情を注ぐ優しいマーゴを好演している。
子供は親を選べないのでスザンナとビールのような両親を持ってしまったメージーは気の毒としか言いようがない。両親のどちらもそれぞれ自分たちの生き方(仕事/私生活も含め…)を変えないためメージーを振り回しているわけだが、二人とも全く反省しない。母親スザンナはツアーをキャンセルせず、美術商の父親ビールは自身の故郷ロンドンへ逃げてしまうのだから。
しかしながら娘メージーに”愛している!”と言いまくる二人。言葉とモノ(リッチな両親なのでモノは山ほど買える)だけで子供をつなぎ止めようとする二人がとても愚か。母親なぞ“わたしはあなたの母親なのよ!”と立場を主張したりする。わめいても6才の子供が理解するわけもないのに…と、非常に可笑しい。
メイジーの目を通して見た両親の姿。子供の目は全てを見て、感じてコワいということを大人は知るべし!
母親が“愛してる!”と連発する中、メイジーはマーゴに“I love him!”なんてリンカーンを愛していることを告白する。それが健気で…小さな子供は言葉だけでなくフィジカルに愛してくれる人に懐くんだと当たり前ながら納得したりする。
リンカーンとマーゴはまるでメイジーのステップ・パパ&ママ的存在。リンカーンもそうだけどマーゴのメイジーに対する愛情は観ているものにひしひしと伝わってきて素敵だった。実親のふがいない姿には終始唖然だったが...。
TOHOシネマズ・シャンテにて
いと思います。二人共、メイジーの前では「愛している」
とは言っていても行動が伴っていないので気の毒です。
そんな彼女が最後に下した判断は子供としては賢明
ですが、果たして、このまま素直で良い子?に育つか
気になりました。
たくさんのTBありがとうございます。
>果たして、このまま素直で良い子?に育つか
気になりました...
同感ですね。将来グレるかも知れませんね?
彼らが言う“愛してる!”って挨拶のようなものなのですよね。英語圏の人々は“Are You OK?”と“I Love You!”連発してますから。