「ハンナ・アーレント」

「Hannah Arendt」2012 ドイツ/ルクセンブルグ/フランス
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ハンナ・アーレントに「シシリアン/1987」「エム・バタフライ/1993」のバルバラ・スコヴァ。
ハンナの夫ハインリヒ・ブリュッヒャーに「ザ・バンク 堕ちた巨像/2009」「おじいちゃんの里帰り/2011」のアクセル・ミルベルク。
ハンナの友人でザ・ニューヨーカーのメアリー・マッカーシーに「アルバート氏の人生/2011」のジャネット・マクティア。
ハンナの秘書ロッテ・ケーラーに「ベルリン、僕らの革命/2004」「白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々/2005」「英国王 給仕人に乾杯!/2006」のユリア・イェンチ。
ハンス・ヨナスに「わが教え子、ヒトラー/2007」「ヒンデンブルグ 第三帝国の陰謀/2011」のウルリッヒ・ヌーテン。
クルト・ブルーメンフェルトにミヒャエル・デーゲン。
監督、脚本は「ローザ・ルクセンブルグ/1985」「三人姉妹/1988」のマルガレーテ・フォン・トロッタ。

岩波ホールで上映していた際観に行った所、ラスト上映の回が満員で断られた(12月二週目の平日)。12月13日(金)で上映終了だったので焦った。岩波ホールに満員で入れなかったのは初めての経験。どうしよう!ますます観たい!と思っていたら新宿のシネマカリテで上映することがわかり一安心した。
岩波ホールのチケット売り場に若者が多数並んでいたので、後で、このホールを満員にしたのは冬休み中の大学生?なんて思ったりもした(現役大学生が観そうな内容だし...)。

ドラマはアルゼンチンに潜伏していた元ナチスの親衛隊アド ルフ・アイヒマンがイスラエルの諜報機関モサドによって捕らえられるところから始まる。
イスラエルで裁判が始まると聞いたハンナは周囲の反対を押し切り現地へ赴く。そして雑誌ザ・ニューヨーカーに裁判の傍聴記事を書くことを約束する。

ナチスの重要戦犯アド ルフ・アイヒマンの裁判のシーンは実写。そしてスクリーンにアイヒマンの裁判を見守るハンナ・アーレントが映る。
やがてアイヒマンは裁判で、“ユダヤ人大量殺害の執行はただ命令に従ったに過ぎない!”と言い放つ。

試行錯誤し雑誌ザ・ニューヨーカーに発表したハンナの論文は世界を驚かせる内容だった。それは…“アイヒマンは怪物でも変質者でもなく陳腐な小役人。ごく普通に生きている凡庸な一般人によってユダヤ人虐殺は引き起こされた。”と評したのだ。

ハンナ自身ユダヤ人でフランスに亡命の後、最終的にアメリカに亡命している。
論文を発表した後、盟友である哲学者ハンス・ヨナスや思想家クルト・ブルーメンフェルトからも絶交され孤立する。
次から次へと来るバッシングの手紙を整理するハンナの秘書ロッテ。60年代だからメールもなかったわけだが、もしあの時代Internetが存在していれば、より多くの人からのバッシングにやられていたかと推察する。
大学から“辞職してくれ!”と言われたアンナが“わたしはいつも教室を学生でいっぱいにする事ができるのよ!”と返すシーンは痛快だった。
そしてラスト…大学の教室で自らの信念を熱く語り始める。あのシーンは素晴らしかった。

ハンナとハインリヒが中年になっても互いに愛情を表現し合う姿が素敵だ。ハンナはきっと夫の愛に支えられてバッシングを乗り切ったことだろう。
哲学的なドラマながらハンナと夫のラヴ・ストーリーのようにも思えた。

しかしながらハンナはヘビー・スモーカーだ。家ではもちろん大学の講義でさえ吸いまくっている。きっとタバコを吸いながら思考をこらしているのだろうこの人は…カウチに横たわっている時でさえタバコ吸っていたもの。

ハンナ・アーレントを演じるバルバラ・スコヴァはもちろん、「アルバート氏の人生」で颯爽たる男装が似合ったジャネット・マクティアのメアリー・マッカーシー役も存在感ありで素晴らしかった。

新宿シネマカリテにて(昨年12月鑑賞)
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by margot2005 | 2013-12-16 21:13 | ドイツ | Trackback(8) | Comments(2)
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by margot2005 at 2014-01-09 22:23
Biancaさん、こんばんは。
ご指摘ありがとうございます。訂正しました。
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