「海と大陸」

「Terraferma」2011 イタリア/フランス
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ある日、フィリッポと祖父エルネストはアフリカからやって来た不法移民のサラ親子を助ける。始めは匿うことに反対した母ジュリエッタも、サラが妊婦であることを知り哀れみから家に入れるのだった...
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フィリッポにフィリッポ・プチッロ。
母ジュリエッタに「シチリア!シチリア!2009」「昼下がり、ローマの恋/2011」のドナテッラ・フィノッキアーロ。
祖父エルネストにミンモ・クティッキオ。
伯父ニーノにジュゼッペ・フィオレッロ。
サラにティムニット・T。
マウラに「ミラノ、 愛に生きる/2009」のマルティーナ・コデカーザ。
財務警察官役に「最後のキス/2001」「007/カジノ・ロワイヤル/2006」「赤い肌の大地/2008」「ジョルダーニ家の人々/2010」のクラウディオ・サンタマリア。
監督、原案、脚本は「Nuovomondo(新世界)/2006」のエマヌエーレ・クリアレーゼ。

こちらも“イタリア映画祭2012”で上映された一作。昨年とても観たかったが、日にちと時間が合わずで断念した。しかしながら一般公開されて観ることができた。映画のテーマは昨今ヨーロッパ諸国を悩ませている難民問題。このテーマの作品は過去に「13才の夏に僕は生まれた/2005」「西のエデン/2008」「君を想って海をゆく/2009」「ル・アーヴルの靴みがき/2011」と観てきた。どれもこれも素晴らしい作品で、本作も感動のドラマであった。

原タイトルは“大陸”。ポスターのシーンは映画の中に登場する。舞台はイタリア、シチリア島のさらに南に位置する小さな島リノーサ。
20歳のフィリッポは2年前海の事故で父親を亡くし、今では70歳の祖父エルネストと船で漁に出ている。一方で伯父のニーノは衰退をたどる漁業から観光業に転じ成功していた。そんな折、エルネストが心臓発作で倒れてしまう。そこでニーノは父親に船を売って引退するよう進めるが、漁師に誇りを持つエルネストは聞く耳を持たない。
ジュリエッタはフィリッポと共に島を離れ新世界を見つけようと模索する日々。そんな中でフィリッポは自分の進む道が見えなくなっている…

ボートで楽しむ観光客と、筏に重なり合いすがりつく難民。そしてビーチではしゃぐ観光客と、力尽きビーチに打ち上げられる難民。その対比があまりにも惨い。
ドラマの主人公フィリッポは母親にべったりの頼りない青年だが、不法移民と出会ったことにより(人助け)成長して行く様子が素晴らしかった。ラストはフィリッポの選択に彼の成長ぶりが伺える素敵なエンディング。

観光客のマウラとフィリッポの出会いを描いたシーンが、このドラマにひと味添えてる感じで良かったな。
出番は少ないながら、財務警察官を演じるクラウディオ・サンタマリアの存在がキラリと光る。

神保町 岩波ホールにて(5/31迄上映)
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by margot2005 | 2013-05-23 00:55 | イタリア | Trackback(3) | Comments(2)
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Tracked from 読書と映画とガーデニング at 2013-05-26 10:49
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Tracked from Nice One!! .. at 2013-05-27 13:50
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Tracked from 日々 是 変化ナリ 〜 .. at 2013-06-16 05:47
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Commented by rose_chocolat at 2013-05-27 13:53 x
>その対比があまりにも惨い
頭ではわかっているけど、実際に彼らが自分たちの生活に関わるようになったらどうするか。難しい問題だと思います。
Commented by margot2005 at 2013-06-03 23:23
rose_chocolaさん、こんばんは。
レスが遅くなってごめんなさい。

さて難民問題は我々にとって対岸の家事のごとくですが、当事者にとっては頭を悩ませる大変なことに他ならないと感じます。
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