イタリア映画祭2013...「それは息子だった」

「È stato il figlio」…aka「It Was the Son」2012 イタリア
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パレルモに住むチラウロ一家は貧困地域の団地に住んでいる。そこの主ニコラは、妻のロレダーナと少々頭の悪い息子タンクレーディ、娘セレネッラに加え両親の6人暮らし。20歳になるというのにタンクレーディには定職もない。一家で稼いでいるのはニコラだけという有様。そんなある日、愛する娘セレネッラが甥マジーノの命を狙う二人組の銃弾により命を落とす...
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ニコラ・チラウロに「湖のほとりで/2007」「イル・ディーヴォ -魔王と呼ばれた男-/2008」のトニ・セルヴィッロ。
妻ロレダーナに「副王家の血筋/副王家の一族/2007」のジゼルダ・ヴォローディ。
息子タンクレーディにファブリツィオ・ファルコ。
娘セレネッラにアレッシア・ザンミッティ。
ブスにアルフレード・カストロ。
祖母ローザにアウローラ・クワットロッキ。
祖父フォンツィオにベネデット・ラネリ。
甥マジーノにピエロ・ミズラカ。

主人公のニコラ役のトニ・セルヴィッロは「イル・ディーヴォ -魔王と呼ばれた男-」でイタリアの首相ジュリオ・アンドレオッティを演じて圧倒的な存在を示していた。アンドレオッティもマフィア絡みで起訴された人物。本作もマフィア絡みのドラマで舞台はパレルモ。

愛する娘セレネッラが殺され泣きくれるニコラとロレダーナ。しかしマフィアの抗争で殺された人間は政府から金がもらえることを知る。“取らぬ狸の皮算用”じゃないが、金が届く前からあれこれ買い物をし、あげく借金地獄に陥ってしまう。この辺りの展開が実に笑えるのだ。やがて借金が借金を生むことを知ったニコラは途方に暮れるが、待っていた金が支払われる連絡が入る。

ドラマは中年男ブスの語りで進行する(ブス=タンクレーディ)。ニコラは政府からの金(確か2億リラだったので、¥で1000万強)でドイツの高級車メルセデス・ベンツを買うことにする。妻が欲しがる家を買うには資金が足りないので車になった次第。
ある日、タンクレーディは従兄弟マジーノにそそのかされ父親の大事な、大事なメルセデスに乗って映画を観に行くが、帰り道に車をぶつけてしまう。翌朝、メルセデスについた傷を発見したニコラは息子に殴る蹴るの暴行で怒りを爆発させる。

かなりのブラック・コメディながら笑う人少なしで寂しかった。イタリア人は大笑いしたに違いない。
ドラマが始まって以来殆ど喋らなかった祖母ローザ。しかし、ラスト、鬼気迫る形相でまくしたてる姿が圧巻だった。“それは息子だった”というシンプルなタイトルも絶妙。

今年は結局3本しか観ることができなかった。次は6月のフランス映画祭を楽しみとしよう。

有楽町 朝日ホールにて(映画祭は5/6で終了)
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by margot2005 | 2013-05-11 00:12 | 映画祭 | Trackback | Comments(0)
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