「オレンジと太陽」

「Oranges and Sunshine」 2010 UK/オーストラリア

マーガレット・ハンフリーズに「ミス・ポター/2006」「戦火の馬/2011」のエミリー・ワトソン。
ジャックに「ウルフマン/2010」のヒューゴ・ウィーヴィング。
レンに「300<スリーハンドレッド>/2007」「オーストラリア/2008」のデヴィッド・ウェナム。
監督はジム・ローチ。
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ケン・ローチの息子ジム・ローチの初監督作品。
1986年、英国ノッティンガム。ソーシャルワーカーのマーガレットはある夜見知らぬ女性から“Who am I?/私は誰?”か調べて欲しいと訴えられる。シャーロットと名乗るその女性は幼い頃にノッティンガムの施設にいたが、数百人の子供たちと共に船に乗せられ“太陽とオレンジ”の国オーストラリアに送られたという。子供だけで海を渡ったなんて信じられないマーガレットはシャーロットを追い払おうとする。しかし執拗なまでにマーガレットに訴えるシャーロット。そして別の日に一人の女性から興味深い話を聞くことになる。とうとう調査を決心したマーガレットはオーストラリアへ向かう。

全くもってよその国のよそ事ながら運命に翻弄された子供たちが哀れでならなかった。
ジャックやレンが過ごしたオーストラリアでの少年時代は想像に絶する辛さがあったに違いない。始めはマーガレットを信頼せず、心を開かなかったレン。真実が明らかになっていく過程でレンが心を閉ざしていた理由が分かりぞっとした。
英国政府が行った“児童移民”。強制的に移民させられた子供たちは“太陽とオレンジ”の国で虐待を受けていた。
少年たちは教会の神父たちの慰みものにもなっていたという事実に驚く。親は死んだと告げられオーストラリアに送られた子供もいて、シャーロットのような子供は数千人にも上ったとか。
マーガレットとその夫は今でも“児童移民”の調査をし続けているとエンドクレジットに記されていた。

エミリー・ワトソンは「軌跡の海/1996」から始まり「ほんとうのジャックリーヌ・デュプレ/1998」「アンジェラの灰/1999」「愛のエチュード/2000」と狂気に満ちたヒロイン役が印象に残る。「ウオーター・ホース/2007」で心優しい母親を演じたエミリーを観てのけぞりそうになったが…先だって観た「戦火の馬」の彼女はしっかりものの田舎の妻/母そのものだった。
あまり印象が残らない平凡な顔立ちのエミリー・ワトソンの強烈な演技に一時期圧倒されたものだがそれは過去の話。今後もきっと母親役が多いことだろう。

神保町 岩波ホールにて
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by margot2005 | 2012-04-29 23:55 | UK | Trackback(5) | Comments(2)
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Commented by セレンディピティ at 2012-05-04 11:06 x
こんにちは♪
オレンジと太陽、今日ようやく記事にしました。
エミリー・ワトソンは、この作品では知的で行動力がありながら
お母さんのような温かさもあってすてきでしたね。
私は昔、彼女のジャクリーヌ・デュプレを見て圧倒されましたが
他の作品も見てみたくなりました。

ところで、margotさんのブログを私のブログのリンクリストに
加えさせていただけたらと思いますが… ご検討ください☆
Commented by margot2005 at 2012-05-07 00:03
セレンディピティさん、こんばんは。
いつもTBとコメントありがとうございます。

エミリー・ワトソンは普通の母親役がしっかりと板についているようですね。実生活でも母親のようですから当然といえば、当然ですが...。
でもやはりワトソン映画でダントツは私的には「アンジェラの灰」でしょうか?情けない夫役のロバート・カーライルも素晴らしかったのでなおさらです。
ご覧になった「ほんとうのジャクリーヌ・デュプレ」の彼女も素晴らしかったです。

さてセレンディピティさんのブログのリンクリストに加えていただけるということで...もちろんです。ありがとうございます。
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