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「戦火の馬」

「War Horse」 2011 USA

アルバートにジェレミー・アーヴァイン。
母親ローズに「奇跡の海/1996」「ミス・ポター/2006」のエミリー・ワトソン。
父親テッドに「トレインスポッティング/1996」「BOY A/2007」のピーター・ミュラン。
大地主ライオンズに「ニュー・ワールド/2005」「縞模様のパジャマの少年/2008」「ロンドン・ブルバード -LAST BODYGUARD-/2010」のデヴィッド・シューリス。
ドイツ兵ギュンターに「愛を読むひと/2008」「クラバート - 謎の黒魔術/2008」のデヴィッド・クロス。
エミリーの祖父に「潜水服は蝶の夢を見る/2007」「フェアウェル/哀しみのスパイ/2009」「サラの鍵/2010」のニエル・アレストリュプ。
エミリーにセリーヌ・バッケンズ。
ニコルズ大尉にトム・ヒドルストン。
スチュアート少佐に「つぐない/2007」「ブーリン家の姉妹/2008」ベネディクト・カンバーバッチ。
監督、製作は「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国/2008」のスティーヴン・スピルバーグ。
「戦火の馬」_a0051234_2344661.jpg

スピルバーグだし、ディズニーだし…で、ひょっとしてお子様映画?と想像していて観るのはやめるか...なんて思っていたらベースは第一次世界大戦だと分かった。
UKでロケされて、出演人もほぼヨーロッパ人で、お気に入りのUK女優エミリー・ワトソンも出ているしで、これは観なきゃで観に行った。久々に映画を観て感動を覚えた一作。
ジョーイと名付けられた馬にオスカー主演男優賞(彼は牡馬)をゲットしていただきたかった。素晴らしい演技だったもの。でもジョーイ役の馬はきっと多頭いたかと思う。ロケーションされた景色も素晴らしく美しかった!Englandの田舎って本当にBeautiful!
馬が登場する映画のエンド・クレジットには必ず“Horse Master/調馬師”なる人々の名前が連なる。こちらは馬が主人公の映画だから“Horse Master”の数も半端じゃなかった。

ある日、貧しい農民のテッドは競り場でとても美しいサラブレッドを見つける。サラブレッドは競争馬で農耕には適さないが、テッドは彼に一目惚れし競り落としてしまう。家に連れ帰ると案の定妻のローズに“サラブレッドに畑を耕すことは出来ないわ。どうして地代を支払うの!”と責められる。途方に暮れるテッド。しかしテッドの息子アルバートが“調教し農耕馬にする!”と宣言する。美しい馬はジョーイと命名されアルバートは必死の思いで訓練に明け暮れる。
アルバートとジョーイのふれあいがとても素敵だ。農耕馬に成長したスクリーンの中のジョーイが誇らしかったし、アルバートとジョーイが育む友情が素晴らしかった。しかし戦争によりアルバートとジョーイの運命は大きく変わってしまう。英国軍に戦争馬として売られて行くジョーイ。ジョーイと引き離されるアルバートが可哀想で泣けそうだった。アルバートを不憫に思った英国軍のニコルズ大尉は戦場からアルバートに手紙を書くと約束する。結局戦争で命を落とすがニコルズ大尉という人物はスゴく善い人だったな。
アルバートがジョーイを見つけるためフランスの最前線に志願するあたりからかなりドラマティックになって行く(それ以前より以上に…)。ラストは感動してしまって涙が出そうだった。

戦場でジョーイと出会う黒い牝馬は後にドイツ兵にプリンセスと呼ばれるようになる。プリンセスの方がジョーイより身体は大きいが、牝馬のせいなのか?プリンセスはどんどん弱って行って倒れてしまうのだ。大好きなプリンセスを気遣うジョーイの姿がとてもリアルで驚く。
馬という動物は人間を助けるべく創造されたのではないだろうか?馬は車の代わりになるのだ。戦場でも農村の畑でも…。
第一次世界大戦(1914~1918)下、馬が重要なる役目を果たしていた事実に納得。英国軍はほぼ馬が足状態だが、ドイツ軍は既にバイクに乗っていた。さすが車発祥国ドイツ。

主人公の馬ジョーイが素晴らしかったが、アルバート役のジェレミー・アーヴァインも良かったな。彼はまだ若い俳優で今回初めてお目にかかった。
ドイツ兵役でデヴィッド・クロスが出演しているのに驚かされたし、いつも個性が光るデヴィッド・シューリスも良いなぁ。
エミリーの祖父役のニエル・アレストリュプはグレン・クローズがオペラ歌手を演じた「ミーティング・ヴィ−ナス/1991」で、彼女と恋に落ちる指揮者役。20年の歳月で人ってこうも変わるのかと驚く。少々おじいさん過ぎるな彼は...。
1910年代にフランス人も、ドイツ人も流暢な英語を話すということには少々違和感ありだが、映画だから許してしまった。

エミリー・ワトソンの次回公開映画は4/14に岩波ホールで上映予定の「オレンジと太陽/2010」。

丸の内ピカデリーにて
Commented by セレンディピティ at 2012-04-20 09:57 x
はじめまして。
私もヨーロッパ映画やミニシアター系映画、好きです。
「戦火の馬」はアメリカ映画ですが、こちらもすてきな作品でしたね。
記事を拝見して、いろいろと共感する部分が多く
思わずコメントさせていただきました。
エミリー・ワトソンは私も大好きな女優さん。
「オレンジと太陽」は是非見に行こうと思います。

↑ メリル・ストリープの「マーガレット・サッチャー」
女性監督らしい視線で描かれていて、こちらも楽しめました。
2つあわせてTBさせていただきますね。
Commented by margot2005 at 2012-04-22 00:43
セレンディピティさん、初めまして。コメントありがとうございます。TBも。
記事を見に来てくださっただけでも嬉しいのに、共感いただいたとはとても嬉しいです。

観る映画は殆どヨーロッパ映画ですね。ヨーロッパが好きなのでますます観る機会が増えそうです。

そうそうエミリー・ワトソンの「オレンジと太陽」先週岩波に観に行ってきました。中々興味深く、良い映画でしたね。レビュー書かなきゃであります。

「マーガレット・サッチャー」にもTBありがとうございます。
by margot2005 | 2012-04-05 23:24 | Comments(2)