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「この愛のために撃て」

「À bout portant」…aka「Point Blank」2010 フランス
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サミュエルに「世界でいちばん不運で幸せな私/2003」「ナルコ/2004」「輝ける女たち/2006」「PARIS パリ/2008」「ジャック·メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック·エネミー)No.1と呼ばれた男 Part1/ Part2/2008」「アデル/ファラオと復活の秘薬/2010」のジル・ルルーシュ。
ナディアに「アラトリステ/2006」「美しすぎる母/2007」「ジャック·メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック·エネミー)No.1と呼ばれた男 Part1/ Part2」のエレナ・アナヤ。
サルテに「あるいは裏切りという名の犬/2004」「約束の旅路/2005」「ゴー・ファースト 潜入捜査官/2008」のロシュディ・ゼム。
ヴェルネールに「輝ける女たち」「シークレット・ディフェンス(WEAPONS)/2007」「ジャック·メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック·エネミー)No.1と呼ばれた男 Part1/ Part2」のジェラール・ランヴァン。
監督、脚本は「すべて彼女のために/2008」のフレッド・カヴァイエ。
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パリ市内の病院で働く看護助手サミュエルは愛する妻ナディアと幸せな日々を送っていた。彼女は出産間近で、生まれるまで出来うる限り安静に過ごすようドクターから宣言される。しかしある日、帰宅したサミュエルは何者かに突然襲われ、ナディアが誘拐された事に気づく。やがて誘拐犯から、3時間以内に一人の入院患者を病院から連れ出せ!との指令が入る。その患者とは、昨晩起きた事件で交通事故に合い重体で運び込まれた容疑者サルテその人だった...

こちらはフランス映画祭2011で上映された。今年は上映作品に配給付きが多いのと、開催日が短いためフランス映画祭はパスした。映画祭、年々開催日時が短くなって行って寂しい限り。

本編上映前、ポール・ハギスによる「すべて彼女のために」のハリウッド・リメイク「スリーディズ」の予告がかかった。ラッセル・クロウ主演のハリウッド版はかなり派手な展開になる様子だ。都内では9/23公開予定。ラッセル好きだしきっと観に行くだろうな。

主演はおなじみのフランス人俳優ジル・ルルーシュ。「アデル/ファラオと復活の秘薬」での笑える警部役を思い出し、今回は全編シリアスな顔で頑張ってるなぁと関心。まぁ大事な、大事な身重の妻を助けるのだから、笑っちゃいられないけど…。
フレッド・カヴァイエは二匹目のドジョウを狙った様子。しかしながら「すべて彼女のために」には及ばなかったし、同じような展開に新鮮みは感じられず、期待しないで観に行って良かった(期待していたら気落ちしていたかも…?)。

“生まれるまで安静にしていなさい。”とドクターに宣言された身重の妻。そんな彼女が誘拐されてしまう。ノーマルな身体でも愛する妻が誘拐されれば夫はかなり焦るに違いない。しかも尋常じゃない身体の妻が誘拐され焦りまくる。こんな事って現実にはほぼあり得ないので、なんとも分からないが、こんな時の人間の気持って計り知れないくらい悲壮なんだろうな?
とにかく愛する妻を取り戻すため全力で“悪”に立ち向かって行く夫サミュエル。しかしそこには想像を絶する陰謀が存在したのだ。それも警察の…。

前作ではただひたすら妻を救い出す計画を練り、実行に移す夫の姿が新鮮だった。今回は警察の陰謀とかも取り入れ、アクション・シーンも加わったが、どうも面白みに欠ける展開で歯がゆい思いだった。

フランスのアクションはホントに過激だ。ハリウッドの刑事物とは少々趣が異なる。徹底的に痛めつける様とか、陰湿な感じもする。やはりギロチン開発国か?

ジル・ルルーシュも頑張っていたけど、殺し屋役のロシュディ・ゼムがクールだ。悪徳警察官に扮したジェラール・ランヴァンはいつもながら素敵なフランス俳優。

有楽町 スバル座にて
by margot2005 | 2011-08-23 23:49 | Comments(0)