「キッズ・オールライト」&「ブルー・バレンタイン」

4月にTOHOシネマズシャンテで観た。意外なことにどちらも今だ上映している。
どちらも味わい深く、素敵な映画だった。

「The Kids Are All Right」2010 USA
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ニックに「華麗なる恋の舞台で/2004」「愛する人/2009」のアネット・ベニング。
ジュールスに「シングルマン/2009」のジュリアン・ムーア。
ポールに「夫以外の選択肢/2004」「ゾディアック/2006」「帰らない日々/2007」「ブラインドネス/2008」のマーク・ラファロ。
ジョニに「ディファイアンス/2008」「アメリア 永遠の翼/2009」「アリス・イン・ワンダーランド/2010」のミア・ワシコウスカ。
レイザーに「センター・オブ・ジ・アース/2008」のジョシュ・ハッチャーソン。
監督、脚本に「しあわせの法則/2002」のリサ・チョロデンコ。

アネット・ベニングとジュリアンムーアは1歳しか年が違わない。二人とも50ちょい。しかしながらアネット・ベニングの老けようときたら…「愛する人」でもそうだったけど、この方シワがスゴい。夫ウォーレン・ベイティが老人(70代)なので気にしてないのかも??逆にジュリアン・ムーアは10歳年下の夫がいるため、若さには敏感なのかも??
調べてみたらジュリアン・ムーアの映画はものすごくたくさん観ている。彼女は私的に観たい映画に出演するということだろうか?「ブギー・ナイツ/1997」以降、コンスタントに映画出演しているジュリアン・ムーアはお気に入りではないけど素晴らしい女優だと思う。
「アメリカン・ビューティ/1999」でとても印象的だったアネット・ベニング。シアターで彼女を観ることは殆どないが、やはり彼女もハリウッドの素晴らしい女優の一人である。
二人がレズビアンという設定…俳優てホント良くやるなぁと感心する。

お気に入り俳優のマーク・ラファロはレズビアン・カップルの間で形無しの男って感じでお気の毒。レズビアン・カップルの片方に手をだしちゃう男っていうのも信じられない(まぁ女の方もその気を見せていたけど…)。そしてこの男は非情にも勝手な考え方の持ち主で、あれじゃニックとジュールズに呆れられて当然だ。

新しい家族のあり方というのかな?こういった家族(男同士のカップルも同様)ってこれから増えていくのだろうか?“母親が二人”の家庭てうるさいのじゃなかろうかと心配になる。まぁでも生まれた時からこういったシチュエイションで生活している子供って違和感ないのだろうな?現実にこういった家族にお目にかかることは皆無なので、映画の世界では中々イケてる感じだった。

子供たちが母親たちに精子を提供した男を探し始める。18歳になれば提供者が誰なのか明かしてもらえるというシステムもアメリカらしいなと思うし、“生物学的父親”を知りたいと願う子供たちの気持ちもとても良く分かる。しかしこれは日本人の感覚ではなく、アメリカ人的感覚だなぁと切に思った。


「Blue Valentine」2010 USA
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ディーンに「ラースと、その彼女/2007」のライアン・ゴズリング。
シンディに「アイム・ノット・ゼア/2007」「彼が二度愛したS/2008」「ブローン・アパート/2008」のミシェル・ウイリアムズ。
ディーンとシンディの娘フランキーにフェイス・ワディッカ。
監督、脚本にデレク・シアンフランス。

“愛は永遠に続かない”と、この物語はあまりにも現実的でコワい。“永遠の愛”を誓って結婚。ずっと続くと信じていた二人の愛…なんてそれはロマンス小説の世界であって、現実はそうはいかない。“結婚前は目を大きく開いて、結婚後は目は半ば閉じよ”ということわざ…しかしながらこの行為はだいたい逆なのじゃないかな?“恋は盲目”ってことわざもあるし、結婚した途端互いのあら探し始めたり、互いの欠点が非常に気になったりするのだから。

映画の二人も“愛は永遠!”と思っていたに違いない。シンディは医者になる夢を捨て出来ちゃった結婚する。上昇志向が強いシンディと現状維持で満足なディーン。そんな二人が上手く行くワケがない。結局7年後夫婦関係に危機が生じる。何とか気分を変えよう、二人の間を修復しようと妻シンディをラヴ・ホテルに誘う夫ディーン。このディーンという男が実に単細胞。そんなディーンと出会ったシンディは恋に溺れてしまったのだ。 “結婚前は目を大きく開いて…”を怠ったつけが7年後に来たわけ。でもやはり“恋は盲目”なのだ。

映画のラスト、シンディの未来は見えるが、ディーンの未来は見えない。ディーンのような男は誰と一緒になっても変わらないし、きっと同じように生きることだろう。

映画の中のカップル、ディーンとシンディ。演じるライアン・ゴズリング&ミシェル・ウイリアムズは絶妙だ。この二人には悲壮感という言葉がしっくりとハマる。

「きみに読む物語/2004」の美青年ライアン・ゴズリングが父親役。オープニングでディーンがタバコをくゆらす姿を見て、彼ホントにライアン・ゴズリングなの?と疑いたくなるくらい髪が薄くなってしまって、オヤジっぽくなっていて驚いてしまった。
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by margot2005 | 2011-06-09 23:34 | MINI THEATER | Trackback(11) | Comments(0)
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