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「ブローン・アパート」

「Incendiary」 2008 UK
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若い母親に「アイム・ノット・ゼア/2007」「彼が二度愛したS/2008」「シャッター・アイランド/2009」のミシェル・ウイリアムス。
ジャスパー・ブラックに「アメリア 永遠の翼/2009」のユアン・マクレガー。
テレンス・ブッチャーに「プライドと偏見/2005」「ハウエルズ家のちょっとおかしなお葬式/2007」「フロスト×ニクソン/2008」「ロビン・フッド/2010」のマシュー・マクファディン。
レニーにニコラス・グリーブス。
男の子にシドニー・ジョンストン。
監督、脚本は「ブリジット・ジョーンズの日記/2001」のシャロン・マグアイア。
原作はクリス・クリーブの”Incendiary/息子を奪ったあなたへ”。
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若い母親はロンドン、イーストエンドに、警察で爆弾処理の仕事をする夫レニーと、4歳の息子と共に暮らしている。夫は過酷な仕事による緊張が続き妻との時間を過ごす余裕もない日々。そんな彼女の人生は息子と二人きりの世界だった。ある夜、ふと出かけたパブで新聞記者ジャスパーと出会い、寂しさから彼との情事に身を委ねる。そしてある日、アーセナルの応援にスタジアムに向かった夫と息子を見送った帰り、偶然にジャスパーと出くわす。誘われるがままに、またしても彼とのメイク・ラヴを楽しむため家に招き入れる。しかしTV中継中のスタジアムで自爆テロが起こり夫と息子がその犠牲者となる。突然の出来事に茫然自失してしまう母親。やがてジャスパーは事件の解明に乗り出すのだった...

英国のサッカー・スタジアムがテロリズムに襲撃され、市民の多数が犠牲者となる。若い母親はある日突然最愛の息子と夫レニーを亡くしてしまう。そしてその事故は彼女が他の男とメイク・ラヴの最中に起きたという事実。
最愛の、それもたった4歳の息子を亡くした母親。彼女は罪悪感と喪失感で精神がおかしくなって行く。母親にとって子供は自分の分身のような存在だから、それにまだ4歳の息子を亡くした母親が狂ってしまってもなんら不思議ではない。
原作は欧米で評判を呼んだ小説ということ。時間があれば是非読んでみたい。小説ならあの若い母親の心をもっともっと覗けるかも知れない。

「ブロークバック・マウンテン/2005」や「シャッター・アイランド」でも悲しみを秘めた母親役を演じていたミシェル・ウイリアムス。こちらの作品では、“息子はわたしの人生のすべて”とまで表現した幼い彼を亡くすという究極の悲しみに打ちひしがれる母親を体当たりで演じていて素晴らしい。ミッシェルのどこか哀れで地味な風貌が悲しみを背負った母親の辛さと相まってなお素晴らしく見える。

原作邦題の“息子を奪ったあなたへ”のあなたは国際的テロリスト、オサマ・ビンラディンのこと。母親がオサマ・ビンラディンに手紙を書く。映画を観る前、原作邦題のことを知らなかったので、オサマに手紙を書く展開がスゴい!と思いながら観ていた。これは世界平和へのメッセージだろうか?ラストの出産シーンも合わせて...。

ユアンとミッシェルの共演作「彼が二度愛したS」よりも前の作品。
お気に入り俳優ユアンが出演していて、ロンドンが舞台で、その上、家から一番近いシアターである池袋のシネ・リーブルで上映していたため初日に観に行った。その際は夕方と夜の二回上映で、シアター結構入っていてユアン&ミッシェル、ファン?なんて思った。現在は残念ながら夜一回のみの上映。
CGを使ったシーンも数シーン登場するが、全体的には地味な人間ドラマ。今まで公開されなかったのもうなずける。
夫レニーや新聞記者のジャスパー・ブラック、レニーの同僚テレンス・ブッチャーには名前がつけられているが、母親と息子はネーミングされていない。それがこの物語で描かれる“母親と息子”の深い結びつきを強調しているようにも思える。
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by margot2005 | 2011-02-13 20:02 | UK | Trackback(5) | Comments(0)
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