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「クレアモント・ホテル」

「Mrs Palfrey at The Claremont」2005 UK/USA
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サラ・パルフリー夫人に「ムッソリーニとお茶を/1998」「永遠のマリア・カラス/2002」のジョーン・プロウライト。
ルードヴィック・メイヤーに「プライドと偏見/2005」「縞模様のパジャマの少年/2008」「わたしの可愛い人-シェリ/2009」「ヴィクトリア女王 世紀の愛/2009」のルパート・フレンド。
クレアモント・ホテルの住人アーバスノット夫人に 「抱擁/2002」のアンナ・マッセイ。
クレアモント・ホテルの住人オズボーン氏にロバート・ラング。
ルードヴィックのガール・フレンド、グェンドリンにゾーイ・タッパー。
ルードヴィックの母に「ウディ・アレンの夢と犯罪/2007」のクレア・ヒギンズ。
監督はダン・アイアランド。
原作は「エンジェル/2007」の小説家エリザベス・テイラー。
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夫に先立たれ一人暮らしとなったサラ・パルフリー。彼女は娘に頼ることなく自立して生きたいと決意し、ロンドンにある古くて小さなクレアモント・ホテルにやって来る。しかし想像とは全く違ったこのホテルには人生の最後を過ごす老人が多く、彼らは長期に渡って滞在していた。サラは孫のデズモンドに会いに来るよう連絡するがちっとも返事をよこさない。やがてサラは偶然知り合った作家志望の青年ルードヴィックに孫のフリをして欲しいと頼む…

観ていて映画の時代背景がよく分からなかった。しかしルードヴィックはパソコンならぬタイプライターで小説を書いていて携帯も持っていなかった。映画を観たあと、原作者のエリザベス・テイラーが1971年に発表した小説だということが分かり納得した。
サラがルードヴィックに孫のフリをして欲しいと頼む件...それはサラが孫に電話をかけ、そのうち訪ねて来ると言ったにも関わらず知らんぷりを決め込んでいたから。この辺りは老人同士の嫉妬心がメラメラと燃えている。
老人たちはサラ同様孫のデズモンドがいつ来るのか日々待ちに待っている。何せ皆暇人ばかり。しかしちっともやって来ないデズモンド。サラを含めクレアモント・ホテルに滞在する彼らを訪ねて来る人は誰もいない。毎朝、デズモンドはいつ来るのか?と聞かれるたびうんざりなサラはルードヴィックをデズモンドに仕立て上げるという素晴らしいアイデアを思いつき、ルードヴィックもそれを快諾する。
サラ以外の老人たちは一癖も、二癖もありそうな人たちばかり。サラはとても可愛いおばあちゃんでルードヴィックが慕うのも不自然には感じられないかな。

朝食に集まった老人集団に不満げなウエイトレス。彼女に向かって“わたしたちは入院患者じゃないわ。ゲストよ。”と一人の老夫人が言い放つ。ロンドンの街にひっそりと建つ古くて小さなクレアモント・ホテル。この長期滞在ホテルはまるで老人ホームのよう。ホテルをホーム代わりにするなんてナイス・アイデアかと思った。
偶然出会った孤独な老夫人サラに限りなく優しいまなざしを投げかけ、ひたすら優しく接する青年ルードヴィック。彼もまたとても孤独な男なのだ。母親には話せなくてもサラには心をさらけ出すルードヴィック。彼女もまたルードヴィックが本当の孫よりも大事な存在となって行く。現実ではあり得ない展開ながらとても感動してしまった。
ルパート・フレンドは「プライドと偏見」や「縞模様のパジャマの少年」では冷酷な男を演じていたが、それ以前の作品ではこのような素敵な青年に扮し、スクリーンいっぱいに素晴らしい!笑顔を披露している。ルパートの笑顔ってホントにキュート!
ルパート・フレンド映画を岩波で観るなんて想像もしなかったが、これはまさしく岩波好みの作品。老人映画ってこともあるし…。
上にも書いたがホテルを最後の住処とし、仲間たちと楽しく過ごすって、将来実践してみたいなぁと思った。それもヨーロッパのホテル…なんて決してあり得ない想像はやめた方が良さそう。
ヒロインのサラを演じる英国人女優ジョーン・プロウライトは色んな映画に出演していてよくお目にかかる。素敵に年を取った彼女は、若くてハンサムな青年に慕われる心優しい老夫人役がぴったりだ。
神保町 岩波ホールにて
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by margot2005 | 2011-01-16 22:00 | UK | Trackback(8) | Comments(0)
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