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「ヤギと男と男と壁と」

「The Men Who Stare at Goats」2009 USA/UK
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リン・キャシディに「マイレージ、マイライフ/2009」のジョージ・クルーニー。
ボブ・ウィルトンに「天使と悪魔/2009」のユアン・マクレガー。
ビル・ジャンゴに「ドア・イン・ザ・フロア/2004」「クレージー・ハート/2009」のジェフ・ブリッジス。
ラリー・フーバーに「スーパーマン・リターンズ/2006」「ラスベガスをぶっつぶせ/2008」のケヴィン・スペイシー。
製作、監督は「「グッドナイト&グッドナイト/2005」「かけひきは、恋のはじまり/2008」のグランド・ヘスロヴ。
原作はジョン・ロンスンの“The Men Who Stare at Goats”。
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2003年、ミシガン州の新聞記者ボブは妻に捨てられた痛手を払拭するため戦下のイラクへ向かう。そこでかつて存在した“超極秘部隊/新地球軍”の特殊工作員リンと出会い意気投合の末行動を共にする...

相当前に観た映画で、都内ではもはや上映していない。レビューを書こう、書こうと思いつつずっとほっておいてしまって、今年は観た映画全てのレビューはとても書けなくて、書いていないものがどんどん増えて行く。でもこれはかなりインパクトのある面白さの上、俳優陣はとても豪華でほって置くことは出来なかった1作。
ジョージ・クルーニー、ユアン・マクレガー、ジェフ・ブリッジスとお気に入り俳優がシュールなギャグを提供してくれる。ケヴィン・スペイシーはあまり好きになれない俳優だが、この方は存在感ありの俳優だといつもながらに思う。
ユアン(おじさんの部類ではないと思うので…)以外のおじさんたちが張り切りまくっているのだ。ジョージ・クルーニーは「オーシャンズ13/」「フィクサー/2007」「マイレージ、マイライフ/2009」などで見せるスマートな役柄と、相反する「バーン・アフター・リーディング/2008」やスーパー級に駄作の「かけひきは恋の始まり」などのコミカルな人物が対照的で素晴らしい!俳優だと思う。これでもダサイおじさんが似合っていてナイス!なのだ。
ジョージ、ジェフ、ケヴィン相手じゃ霞んでしまいそうなユアンがますますキュートに見える。

コメディなんだけど、舞台はイラクで現実は戦争中。新聞記者のボブがイラク戦争の報道のためイラクに向かうのは浮気した妻に捨てられ頭にきたため…なんて発想も笑える。そしてイラク、クェートのホテルで出会ったリンとメチャ意気投合する。
ある時、リンはボブに“超極秘部隊”について語り始める。それはベトナム戦争から帰還した陸軍小隊長ビルがヒッピー修行をすることから始まる。やがてその経験から“新地球マニュアル”を記したレポート“新地球軍マニュアル”が出来上がり“新地球軍”が1980年に設立される。その精神は愛と平和。ベトナム戦争を体験したビルが掲げた精神が“愛と平和”というのも中々洒落ている。
1980年代に話が戻ったところでジェフの登場。オスカー俳優はカリスマ的な役が似合う。あの方ロン毛とひげがsexy。80年代のリンもロン毛(あの頃ロン毛流行ってた?)。そこで、気がついたのがジョージはあきれかえるくらいロン毛が似合わないこと。

リンがヤギを凝視し念力で倒れさせる技。あれってかつてユリ・ゲラーが念力でスプーンを曲げたことに似ている。とにかくそんなことや、「SWシリーズ」でオビ・ワン役だったユアンに”私はジェダイだ!”なんてジョージの台詞もありスゴく笑わせてくれて実に面白かった。
新聞記者ボブは“ウオーターゲート事件”を暴いたワシントン・ポスト記者ボブ・ウッドワードのパロディといったところかな?こちらのボブはローカル新聞の記者という設定だが…。
原作を書いたジョン・ロンスンって素晴らしく豊富なユーモア精神を持った方かと尊敬する。
俳優陣がとても楽しそうに見えるのは、きっと彼らも楽しみながら演じていたに違いない。
シネ・リーヴル池袋にて
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by margot2005 | 2010-10-06 19:31 | Comments(0)