「ぼくのエリ 200歳の少女」

「Låt den rätte komma in」…aka「Let the Right One In」2008 スウェーデン
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オスカーにカーレ・ヘーデブラント。
エリにリーナ・レアンデション。
エリの父親にペール・ラグナー。
監督、編集にトーマス・アルフレッドソン。
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12歳になる少年オスカーはストックホルム郊外の集合住宅に母親と暮らしている。彼は日々、同級生からのイジメに苦しんでいるが誰も助けてくれようとはしない。そんな折、オスカーの家の隣にエリという少女が父親と共に引っ越して来る。エリはオスカーと同じ12歳。しかし年齢より大人びたエリにオスカーは惹かれ始める。一方で街ではおぞましい殺人事件や奇妙な出来事が起こり始める...

シアターの大看板にも“リリカルな〜”という宣伝文句が掲げてある。このリリカルって言葉はあまり使わないので、今一度“lyrical”の意味を調べてみた。それは叙情的(抒情的)とか詩的という意味。某新聞映画評に“吸血鬼との詩的な恋”と書いてあった。ヴァンパイア・ストーリーに“リリカルな”って表現は以外にマッチする。
映画解説に“孤独な少年の切なくも美しい初恋を繊細に描く~”とあるように、世界中で絶賛されたヴァンパイア映画。
ヴァンパイア映画が絶賛されることってかなり珍しい現象ではないだろうか?どこかに「ニュームーン/トワイライト・サーガ/2009」などとは比べものにならない趣のヴァンパイア映画とコメントされていたのには大同感。
エリのために必死で血を集める父親の姿が、滑稽なんだけど哀れで、おぞましいながらも記憶に残る。
前にも書いたように、ホラーはダメだがヴァンパイア映画は好き。こちらの映画の舞台は真冬の北欧スエーデン、ストックホルム。雪が降る酷寒の地でヴァンパイアが血を求めて人を襲う。雪が積もった真っ白な地面に真っ赤な血が流れる様はとても神秘に映る。
ヒロインのヴァンパイアが少女という設定にも残虐さをあまり感じさせないのが良い。ヴァンパイアの少女と出会うのは、まるで女の子のようなブロンド・ヘアーを持つ優しい顔立ちの少年。演じるカーレ・ヘーデブラント、最初女の子かと思ったくらい。
ある晩、友達のいないイジメられっ子の孤独な少年は隣に住む少女と出会う。初恋の相手がヴァンパイアだったというシチュエイションも中々面白い。
貧乏なエリは昼間、棺ならぬバスタブっで眠るっていうのはニクい発想だったな。
ラスト近く、オスカーが悪ガキどもにイジメられるプールに颯爽と登場したヴァンパイア、エリ...あのシーンはホント痛快。
銀座テアトル・シネマにて
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by margot2005 | 2010-07-29 23:38 | スペイン | Trackback(11) | Comments(2)
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margotさん、こんばんは。
ホラー映画というには北欧の冷たい空気の透明感が美しい作品でした。
おっしゃるとおりバスタブで眠るエリの姿はニクい発想でしたね。
ラストのプールシーン、上から飛び降りて人を襲うシーン、
逆さに釣られて血を抜かれる男を犬がジッと見守るシーン・・・
どれも印象的でした。
Commented by margot2005 at 2010-08-29 22:04
sabunoriさん、レス遅くなりました。
スエーデン映画は「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」もそうですが、寒々とした北欧の景色がとても絵になり趣がありますね。
庶民がヴァンパイアって、それもかなり貧乏な...珍しいシチュエイションだけに面白さも倍増しましたわ。
逆さにつられるあのシーンは犬がじっと見てましたよね。最後は逃げちゃいましたが...。
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