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「クレイジー・ハート」

「Crazy Heart」 2009 USA
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バド・ブレイクに「ドア・イン・ザ・フロア/2006」「アイアンマン/2008」のジェフ・ブリッジス。
ジーン・クラドックに「主人公は僕だった2006」「パリ、ジュテーム/2006」「ワールド・トレード・センター/2006」「ダークナイト/2008」のマギー・ギレンホール。
ウエィンに「アンダーカヴァー/2007」「ラッキー・ユー/2007」のロバート・デュヴァル。
トニーにライアン・ビンガム。
トミー・スゥイートに「ニュー・ワールド/2005」「マイアミ・バイス/2006」「ウディ・アレンの夢と犯罪2007」「Dr.パルナサスの鏡/2009」のコリン・ファレル。
監督、製作、脚本は俳優出身のスコット・クーパー。

バッド・ブレイクは57歳のカントリー・シンガー。かつて一世を風靡したものの今では落ちぶれ果てた場末のどさ回りシンガー。新曲が書けない上、酒がなくては生きて行けず、かつての弟子であるトミー・スゥートの活躍ぶりに心穏やかでない今日この頃。そんな折、地方紙の女性記者ジーン・クラドックから取材を受けることになる。やがて親子のような年齢差にもめげずシングル・マザーのジーンにアプローチするバッド。そしてトミーが巨大なスタジアムで行うライヴの前座に出演しないかという依頼が入る...

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今年61歳になるジェフ・ブリッジスはかつてハリウッドSEXY俳優の一人だった。お気に入り俳優だったので「ラスト・ショー/1971」以来映画はほぼ全て見ている(ビデオかDVDかwowowでだが…)。「キング・コング/1976」「シャレード79」~「カリブの熱い夏/1984」「白と黒のナイフ/1985」あたりはSEXY俳優絶頂期。「カリブの熱い夏」のジェフはものすごくSEXYで繰り返し見たし、「白と黒のナイフ」でもゴージャスだった。数年後の「恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ/1989」でやはりSEXYなピアノマンを演じ歌も披露している。しかしこの後突然SEXY路線を放棄したのか?「フィッシャー・キング/1991」では元教授のホームレス、そして「失踪/1993」のジェフ、あれはジェフ・ブリッジスじゃない!と言うくらい怪しい大学教授役(殺人鬼)だった。
でもこの方ってやはり演技派なのだ。この作品でオスカーをゲットしたのは当然のこと。ジェフ・ブリッジス最高!
“傷ついた者にしか、歌えない歌がある”…哀れな男の生き様がひしひしと感じられ観るものを感動の渦に巻き込むこと間違いなし。
実際に歌っているジェフのちょっとかすれた、少々甘い声はカントリー・ナンバーにマッチして素晴らしい。
コリン演じるトミーとのデュエット場面は、あのシーンだけ何度も見たい!と思わせるほど素敵な二人。バッドを見つめるトミーの目が、“心の底から尊敬してるぞ!”と語っているようでナイスだった。コリンのあの目にはだまされそうな雰囲気もあるけど…。
出番は少ないながらもトミーに扮するコリン・ファレルは、アイルランド人にも関わらずアメリカのカントリー・シンガーがとても似合っている。「ターガーランド/2000」「アメリカン・アウトロー/2001」以来アメリカン役が多い彼。そうかと思うと「ダブリン上等/2003」や「ヴェロニカ・ゲリン/2003」で地元民が似合い過ぎだし..まぁ何人にもなれるって演技者なのかと思う。
バッドが出会うシングル・マザー、ジーン。ソフトな語り口が印象的なマギーは年々素敵な女優になって行く。始め苦手だったマギー・ギレンホールも今ではお気に入り女優の一人に入れたいほど。
ミッキー・ロークが復活した「レスラー/2008」とスゴく似ているが、こちらの方が好きかな。
カウボーイ・ハットにウエスタン・ブーツ、そしてアコースティック・ギターとカントリー・ミュージック。広大なアメリカの美しい大自然が背景というのもこの物語を盛り上げている。
ジーンには幼い息子がいる。そしてバッドにも幼い頃に捨てたも同然の息子がいるというシチュエイションが中々goodだった。
今はあまり聞くことはないけどカントリーは好き。オスカー主題歌賞を受賞したライアン・ビンガムが歌う“The Weary Kind(Theme From Crazy Heart)”が泣ける。この曲聞きたくて何度オフィシャル・サイトに行ったことか。やはりシアターでサントラ買っていた人に習うべきだった?
久方ぶりにエンディングで鳥肌たちそうでブルっと来た作品だった。とにかく間違いなく今年度のマイベストに入れたい!
日比谷 TOHOシネマズ・シャンテにて

Commented by sabunori at 2010-06-25 23:01
margotさん、こんばんは!
ジェフ・ブリッジスは私も好きな俳優なのですが、「この作品が
イチオシ!」というのを考えると「絶対コレ!」と咄嗟には出ないんですよねぇ。
やっぱり「ファビュラス・ベイカー・ボーイズ」「白と黒のナイフ」
あたりでしょうか・・・??
個人的には「ビッグ・リボウスキ」が好きなのですが。
この作品ベースは「レスラー」と同じですよね?
昔の栄光を背負った男の挫折と再生。
私もmargoさんと同じくどちらかといえばこちらの作品の方が好みでした。
エンディング、良かったですよね!
Commented by margot2005 at 2010-06-27 22:55
sabunoriさん、こんばんは!
ワールドカップは見なきゃならないし、M.J.追悼番組も見なきゃなんないしで、ますます時間がありません。

さてジェフはハリウッドで“抱かれたい男”にリストアップされたことがあるくらいのsexy俳優ですが、一押しってないかもですね?わたし的にはこれが一押しになってしまったかも知れません。
「ファビュラス・ベイカー・ボーイズ」「白と黒のナイフ」に関しては一押し同感です。
「ビッグ・リボウスキ」もストレンジな?映画でしたね。そうかsabunoriさん好みかもですね。
「レスラー」とほぼ同じ展開でしたが、やはりこちらが素敵ですよね。
サントラまだ買ってませんの。
by margot2005 | 2010-06-24 21:44 | Comments(2)