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イタリア映画祭2010...「やがて来る者」

「L'uomo che verrà」…aka「The Man Who Will Come」2009 イタリア
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ベニャミーナに「私を撮って/2008」「ジョヴァンナのパパ/2008」のアルバ・ロルヴァケル。
レナに「輝ける青春/2003」「夜よこんにちは/2003」のマヤ・サンサ。
アルマンドにクラウディオ・カザディーオ。
マルティーナにグレタ・ズッケリ・モンタナーリ。
監督、原案、脚本、編集、製作にジョルジョ・ディリッティ。


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1934年冬、ボローニャに程近い山間の村モンテソーレ。8歳の少女マルティーナは生まれたばかりの弟が亡くなって以来言葉を失ってしまった。彼女の父親アルマンドは貧農で、母親レナは再び妊娠中、伯母ベニャミーナは厳格な母親に反抗的な態度を取っている。そんな中、この家族にも戦争の影が近づいていた...

イタリアでは“マルザボットの虐殺”として知られ、1944年ボローニャ近郊の山村でナチスの手により行われた大量殺戮。「セントアンナの奇跡/2008」でもナチスの大量殺戮が描かれていたのを思い出した。
この映画は8歳の少女マルティーナの目を通して描かれている。弟の死後話さなくなったマルティーナ。彼女の母親は再び妊娠し、出産する。しかし迫り来るナチスの手から逃れるため、生まれたばかりの赤ん坊を抱え右往左往するマルティーナの姿が哀れなことこの上ない。
スクリーンでは何度も、何度も観てきたように、ここでもまた痛烈なる戦争の悲劇が語られる。

マルティーナを演じたグレタ・ズッケリ・モンタナーリは10歳にも満たないのに既に男を惑わす風貌を匂わしている。さぞかし美人になるであろうのグレタ。10年後の彼女が見てみたい。

アルバ・ロルヴァケルの「ジョヴァンナのパパ/2008」は邦題が「ボローニャの夕暮れ」となり6月に渋谷で一般公開される。
by margot2005 | 2010-05-16 00:48 | 映画祭 | Comments(0)