「エキサイト公式プラチナブロガー」スタート!

「ハートビート」

「High Strung」2016 USA/ルーマニア
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プロのバレエダンサーを目指しニューヨークへやって来たルビー。ルームメートのジャジーとも意気投合しレッスンに励む日々。そんなある日、地下鉄の駅でヴァイオリンを演奏する青年ジョニーと出会う。英国人の彼はグリーンカードを得るため必死で頑張っていたが、男に絡まれたルビーを助けるうち大事なヴァイオリンを盗まれてしまう...

ルビーにキーナン・カンパ。
ジョニーにニコラス・ガリツィン。
ジャジーに「エクス・マキナ/2015」のソノヤ・ミズノ。
カイルにリチャード・サウスゲート。
ダンス教師オクサナに「ある日どこかで/1980」のジェーン・シーモア。
ダンス教師クラムロフスキーに「レイダース/失われたアーク《聖櫃》/1981」「プロヴァンスの恋/1995」のポール・フリーマン。
校長マルコヴァに「パッション/2004」のマヤ・モルゲンステルン。
監督、脚本、製作は「マーリー2 世界一おバカな犬のはじまりの物語/2011」のマイケル・ダミアン。

クラシック・バレエは得意ながらコンテポラリー・ダンスがだめなルビー。一方でルームメートのジャジーは夜遊びの影響で遅刻ばかり。ある時、校長マルコヴァに呼ばれ、“このままじゃ二人とも奨学金がでなくなります!”と脅される。そしてジョニーは祖父から貰ったヴァイオンを盗まれた上、グリーンカード詐欺にあっていた。

いきなり歌い出すミュージカルのように、これはいきなり踊り出すダンス映画。キーナン・カンパを始めとした、ダンサーたちが素晴らしい!の一言!
「エクス・マキナ」では一言も喋らなかったソノヤ・ミズノ。本作では全く違った印象で最初誰だかわからなかった。でも出演していることは知っていたので、エンドクレジットで確認した次第。もう一人エンドクレジットで知ったのはジェーン・シーモア。彼女の姿を見るのは「ある日どこかで」以来。やはり全く印象が違っていてこちらは35年の年月を感じる。
英国出身のニコラス・ガリツィンがスゴくキュート。
“音楽とバレエ、ヒップホップダンスがジャンルを超えて融合する青春ラブストーリー”はとっても素敵だった。今一度見たい!

新宿シネマカリテにて
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# by margot2005 | 2016-08-29 23:32 | Trackback(1) | Comments(2)

「奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ」

「Les héritiers」…aka「Once in a Lifetime」2014 フランス
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公立高校レオン・ブルムは貧民層が暮すパリ郊外にある。新学期が始まり20年の教師歴を持つアンヌ・ゲゲンが赴任して来る。歴史教師である彼女は様々な人種が集められた落ちこぼれクラスを担当することになる。初日、生徒たちに“退屈な授業はしない”と宣言し、自信を見せるが生徒たちは無気力で問題ばかり起こしている。そんなある時、彼らに全国歴史コンクールへの参加を提案する...

アンヌ・ゲゲンに「クレールの刺繍/2003」「キリマンジャロの雪/2011」のアリアンヌ・アスカリッド。
共同脚本、出演(マリック)にアハメッド・ドゥラメ。
イヴェットにジュヌヴィエーヴ・ムニッフ。
マックスにステファヌ・バク。
メラニーにノエミー・メルラン。
監督、共同脚本、製作はマリー=カスティーユ・マンシヨン=シャール。

全国歴史コンクールのテーマは“ナチス/アウシュヴィッツ”というとても重いもの。生徒たちは自分たちとは縁のない昔の出来事と決めつけ、全くやる気を見せない。おまけに校長からも“彼らには重荷なのではないか?”と首を傾げられるが、ゲゲンは決して諦めず同僚の教師イヴェットの協力を得て準備を進めて行く。ある日、ゲゲンはアウシュヴィッツ強制収容所からの生存者を授業に招く。悲惨な過去を語る生き証人の言葉に熱心に耳を傾ける生徒たち。やがて悲惨な史実を知った彼らに心境の変化が起こり始める。
最初は全く無関心ながら“ナチス/アウシュヴィッツ”について熱心に調査し始めるにしたがって俄然やる気を起こし、彼らのやる気は次第に普段の授業にもつながリ始める。
落ちこぼれ生徒をここまでやる気にさせるアンヌ・ゲゲンに拍手喝采を贈りたい。

様々な人種が集まる中での歴史の授業はとても困難。特に宗教について語るのは大変なことだと思った。
ドラマのオープニング、ヒジャブを身につけた母親と娘が学校に現れる。学校ではヒジャブを禁止しているため、校舎の中には入れないと説明するが、母親も娘もがんとして譲らない。教師と一悶着の後母親と娘は悪態をつきながら学校から去って行く。あのオープニングはかなりインパクトがあった。
エンディングは歴史教師ゲゲンが新学期を迎えるシーン。それはとても爽やかで素敵な結末だった。何はともあれゲゲン役のアリアンヌ・アスカリッドが素晴らしい。
実話を元にしたドラマで、27人の生徒のうち20人が優秀な成績で卒業し、教師のアンヌ・ゲゲンは今でも現役。そしてマリックを演じたアハメッド・ドゥラメは望みが叶い俳優となった。

角川シネマ新宿にて
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# by margot2005 | 2016-08-27 22:34 | フランス | Trackback | Comments(0)

「ハイ・ライズ」

「High-Rise」2015 UK/ベルギー
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1970年代のロンドン郊外。高層マンションに引っ越してきたラングは、下の階に住むシャーロットからパーティに誘われる。酒、ドラック、セックスと何でもありの派手なパーティを楽しむラングは新生活に期待が高まるのだった...

ロバート・ラングに「戦火の馬/2011」「ミッドナイト・イン・パリ/2011」「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ/2013」「クリムゾン・ピーク/2015」のトム・ヒドルストン。
アンソニー・ロイヤルに「リスボンに誘われて/2013」のジェレミー・アイアンズ。
シャーロット・メルヴィルに「アルフィー/2004」「カサノバ/2005」「フォックスキャッチャー/2014」「二ツ星の料理人/2015」のシエナ・ミラー。
リチャード・ワイルダーに「タイタンの戦い/2010」「ブリッツ/2011」「インモータルズ -神々の戦い-/2011」「推理作家ポー 最期の5日間/2012」「ドラキュラzero/2014」のルーク・エヴァンス。
ヘレン・ワイルダーに「噂のモーガン夫妻/2009」「オン・ザ・ロード/2012」「ニュースの真相/2015」のエリザベス・モス。
パングボーンに「ROME [ローマ]/2005〜2007」「ジョン・カーター/2012」のジェームズ・ピュアフォイ。
アン・ロイヤルに「ハウエルズ家のちょっとおかしなお葬式/2007」「バンク・ジョブ/2008」のキーリー・ホーズ。
フェイに「ニンフォマニアック Vol.1/2013」「ニンフォマニアック Vol.2/2013」のステイシー・マーティン。
監督、編集は「サイトシアーズ ~殺人者のための英国観光ガイド~/2012」のベン・ウィートリー。

最高に危険で野蛮でモラルに欠けたドラマ。タイトルは「Chaos/カオス」として欲しかった。原作はSF小説とのこと。
医師のラングが脳の解剖をするシーンを始めとして、全編グロテスクな描写が多く、暴力だらけで
血がダラダラながらホラーではない。サスペンスでもないのでジャンル的にはブラック・コメディ??

トム・ヒドルストン、ジェレミー・アイアンズ、ルーク・エヴァンス、シエナ・ミラーと出演者がとても豪華。このキャストに惹かれて見に行った人は多いことかと想像する。私自身もその理由で見に行ったから…。主演は「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」で妖しい魅力を振りまいたトム・ヒドルストン。彼もちょっと気になる英国人俳優の一人。

映画のオープニングは荒れ果てた部屋にいる、汚れ果てたラング。やがてドラマは3ヶ月前に戻り、颯爽として美しいラングが登場する。
その後上層階と下層階の間に大きな階級格差が存在することから暴動が起こり、バトルが繰り広げられ、住民の理性が崩れ始める。何が起きても警察は来ないのか?と思っていたら、ペントハウスに住む建築家(タワーの設計者)が現れて警官を追い払ってしまうのだ。

トム・ヒドルストンはどうも顔が繊細なのか?どうかわからないがあまりsexyさを感じない俳優。逆にルーク・エヴァンスは強いイメージそのままでスゴくクールでダーティなキャラが似合う。だらしなくて奔放なシャーロット役のシエナ・ミラーはぴったりの配役で、ジェレミー・アイアンズも貫禄たっぷり。パングボーン役のジェームズ・ピュアフォイもふてぶてしいキャラが実に似合う。
しかしながらトムのスーツ姿は最高にゴージャス。
シャーロットが“このタワーの中でラングが一番素敵なamenity(字幕では備品)だわ”と言ったのはズバリだった。
かなり変わった趣の映画で、見る人限られるかなぁ?と思っていたが観客は想像以上に多かった(7階の一番小さなシアター/昼の回)。

ヒューマントラストシネマ渋谷にて
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# by margot2005 | 2016-08-25 00:03 | UK | Trackback(2) | Comments(0)

「ターザン:REBORN」

「The Legend of Tarzan」2016 USA/UK/カナダ
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19世紀末のロンドン。ジョン・クレイトンは美しい妻ジェーンと瀟洒な屋敷で暮らす裕福な貴族。アフリカ、コンゴのジャングルで両親を亡くしたジョンはメスゴリラに育てられ、大人になり英国に戻った今では政府の要人。そんなある日、英国首相に頼まれ外交のためコンゴへ赴く…

ジョン・クレイトン(ターザン)に「メランコリア/2011」「メイジーの瞳/2012」「ザ・イースト/2013」のアレキサンダー・スカルスガルド。
ジェーン・クレイトンに「アバウト・タイム ~愛おしい時間について~」2013」「フランス組曲/2014」「フォーカス/2015」のマーゴット・ロビー/
ジョージ・ワシントン・ウィリアムズに「イン・マイ・カントリー/2004」「1408号室/2007」「ザ・クリーナー 消された殺人/2007」「キングスマン/2014」のサミュエル・L・ジャクソン。
レオン・ロムに「イングロリアス・バスターズ/2009」「おとなのけんか/2011」「恋人たちのパレード/2011」「ビッグ・アイズ/2014」「007 スペクター/2015」のクリストフ・ヴァルツ。
首長ムボンガに「ブラッド・ダイヤモンド/2006」「テンペスト/2010」のジャイモン・フンスー。
英国首相に「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国/2008」「ヴィクトリア女王 世紀の愛/2009」「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙/2011」「ウイークエンドはパリで/2013」「パディントン/2014」「ブルックリン/2015」のジム・ブロードベント。
監督は「ハリー・ポッター」シリーズのデヴィッド・イェーツ。

“ターザン”映画って何となくTVで見た記憶がある。でもなぜか?“キングコング”映画とごっちゃになってしまって物語は全く覚えていない。
見に行ったのはちょっと気になるアレキサンダー・スカルスガルドに惹かれて…。そして久方ぶりにジャイモン・フンスーをスクリーンで見ることができた。

ジョンはピカピカに磨きあげられた大理石の宮殿のような屋敷で妻のジェーンと暮らしているが、常にどこか寂しげな表情を見せている。しかしアフリカのジャングルに戻ると俄然生気を取り戻すのだ。やはり彼の住む場所はここなのか?と思っていたらラストは想像どうりだった。

物語に環境破壊や、アフリカ先住民の奴隷化などを絡ませているのが今の時代にあったターザン映画でgood。南北戦争で戦った経験を持つアメリカ人のジョージ・ワシントン・ウィリアムズ博士が黒人で、英国人のジョンと親交を温めるという設定もナイスだ。

アクション・アドヴェンチャー映画を見るとエンド・クレジットのスタントマンの数が半端でない。ジャングルの中、“アーア・アー!!(ターザンの雄叫び)”と叫びながら木立から木立へと飛び回るのは、多分スタントマンだろうけど、アレキサンダーも8ヶ月トレーニングしただけあって頑張っている。CG合成ながら動物たちに向ける優しいまなざしが素敵だった。

ウェブサイトにスタイリッシュ・アクションとある。確かにこのターザンはかなりスタイリッシュ。そして、演じるアレキサンダー・スカルスガルドは意外にもターザン役が似合っている。
とにかく撮影の8ヶ月間食事制限された上、トレーニングと寝ることしか許されなかったらしい。
クリストフ・ヴァルツは「イングロリアス・バスターズ」のイメージがぬぐい去れないのかいつも悪役。でもそれが限りなく似合っているからキャンスティングされるのかも知れない。

丸の内ピカデリーにて
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# by margot2005 | 2016-08-23 00:17 | USA | Trackback(2) | Comments(0)

「ニュースの真相」

「Truth」 2015 オーストラリア/USA
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2004年9月のニューヨーク。CBSニュースのベテラン・プロデューサー、メアリー・メイプスは看板番組“60ミニッツII”で、再選を目指すジョージ・W・ブッシュ大統領の軍歴詐称疑惑という一大スクープを特集することに決める。マイク、ルーシー、ロジャーからなる取材チームの助けを借り、メアリーはとうとう疑惑の決定的な証拠を入手する。やがて“60ミニッツII”のアンカーマン、ダン・ラザーがスクープを語り、番組は大反響を呼ぶが“証拠は偽造ではないか?”という疑いを持たれてしまう...

メアリー・メイプスに「キャロル/2015」のケイト・ブランシェット。
ダン・ラザーに「大いなる陰謀/2007」「声をかくす人/2011:製作、監督」「オール・イズ・ロスト 最期の手紙/2013」のロバート・レッドフォード。
マイク・スミスに「バレンタインデー/2010」「顔のないスパイ/2011」「グリフィン家のウエディングノート/2013」のトファー・グレイス。
ルーシー・スコットに「噂のモーガン夫妻/2009」「オン・ザ・ロード/2012」のエリザベス・モス。
ロジャー・チャールズ中佐に「ザ・ワーズ 盗まれた人生/2012」「スマイル、アゲイン/2013」のデニス・クエイド。
CBS社長アンドリュー・ヘイワードに「華麗なる恋の舞台で/2004」「カポーティ/2005」「デジャヴ/2006」「アイム・ノット・ゼア/2007」「プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命/2012」「デビルズ・ノット/2013」「パパが遺した物語/2015」のブルース・グリーンウッド。
CBSのジョッシュ・ハワードに「セイフ ヘイヴン/2013」のデヴィッド・ライオンズ。
同じくベッツィ・ウエストに「サマー~あの夏の記憶/2008」のレイチェル・ブレイク。
情報を提供するビル・バーケット中佐に「ブッシュ/2008」「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅/2013」のステイシー・キーチ。
内部調査委員会のローレンス・ランファーに「理想の恋人.com/2005」「幸せのポートレート/2005」「ゾディアック/2005」「イノセント・ガーデン/2013」「8月の家族たち/2013」のダーモット・マローニー。
メアリーの夫ロバートにコナー・バーク。
監督、脚本、製作は「ゾディアック/2006」「ホワイトハウス・ダウン/2013」の脚本家ジェームズ・ヴァンダービルト。

メアリーのスクープに対して“証拠は偽造だ!”と、保守派ブロガーが指摘してくる。他のTV局からも批判報道が相次ぎCBSは激しく非難され、メアリーは窮地に追い込まれる。やがてCBSの上層部が設置した内部調査委員会でメアリーは弁明を求められることになる。毅然とした態度のメアリーながら、メンバーの中にはブッシュ寄りの有力者も含まれており敗北を認めるしかなかった。

取材に対するメアリーの執念がスゴい。相手に何度断られても引き下がらず決して諦めない。スゴい女性だ。演じるケイト・ブランシェットはぴったりの役柄。女王を演じても、レズビアンを演じても、ジャーナリスト役でも様になるケイトは本当に素晴らしい女優。
伝説のアンカーマン役のレッドフォードもちょっとお年だけど貫禄たっぷり。

社会派ドラマが大好きなのと、ケイト・ブランシェットがお気に入り女優なのとで楽しみにしていた一作。ロバート・レッドフォードも出演しているし…。
“21世紀最大のメディア不祥事”って日本でも報道されて何となく聞いたことのある事件のような気もするが、深くは知らない。しかしドラマが進むにつれぐいぐいと引き込まれていった。ドラマは予想どうり見応えがあった。
「スポットライト 世紀のスクープ/2015」のジャーナリスト魂を思い起こす。

TOHOシネマズ・シャンテにて
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# by margot2005 | 2016-08-19 00:27 | MINI THEATER | Trackback(3) | Comments(4)

「めぐりあう日」

「Je vous souhaite d'être follement aimée」…aka「Looking for Her」2015 フランス
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夫と一人息子ノエと共にパリに住む理学療法士のエリザは養父母に育てられ産みの親を知らないが、養父母の了解のもと実の親を知りたい一心で調査を依頼していた。しかし匿名で出産した女性を守るための守秘義務に阻まれ実母を探しあてることができない。やがてエリザはノエを伴い自分の出生地であるダンケルクに引っ越して来る…

エリザに「華麗なるアリバイ/2007」「メゾン ある娼館の記憶/2011」「灼熱の肌/2011」「君と歩く世界/2012」「ザ・キャピタル マネーにとりつかれた男/2012」のセリーヌ・サレット。
アネットに「さすらいの女神(ディーバ)たち/2010」「晴れ、ときどきリリー/2010」「マリー・アントワネットに別れをつげて/2012」のアンヌ・ブノワ。
エリザの息子ノエに「ある過去の行方/2013」のエリエス・アギス。
エリザの夫アレックスに「あの夏の子供たち/2009」「ジュリエット・ビノシュ in ラヴァーズ・ダイアリー/2011」「ある朝突然、スーパースター/2012」のルイ=ド・ドゥ・ランクザン。
アネットの母親ルネに「セラフィーヌの庭/2008」のフランソワーズ・ルブラン。
監督、脚本は「冬の小鳥/2009」のウニー・ルコント。

エリザは港町ダンケルクの診療所で働き始める。ある日、背中を痛めた女性が診療所にやって来る。アネットと名のるその女性はノエが通う学校で働いていた。ノエを知るアネットは“長いまつ毛ときれいな目をしたかわいい息子さんね。”と話し始める。エリザがアネットに“お子さんはいるの?”と聞く。しかし即座に“いないわ。”と言う答えが返ってくる。そして治療を重ねる毎にエリザとアネットの間に妙な親近感が生まれ始めるのだった。

アネットがエリザに“ノエはあなたの子?”と聞く。“養子は私の方よ。”と答えるアネット。アネットが疑問に思ったのはノエの顔立ちがアラブっぽく、学校でもアラブ系の子供と親しくしていたからに他ならない。
エリザに治療を施されるアネット。ある時、アネットが“少し抱きしめて欲しいの。”と言う。戸惑いながらもアネットを抱きしめるエリザ。あの光景は漠然としながらも母と娘が抱きあうシーンにも見え感動的だった。

舞台はベルギーとの国境から10kmに位置する北フランスの港町ダンケルク。この地は第二次世界大戦における“ダンケルクの戦い”として有名な場所。
ドラマはとにかく暗い。ヒロインは全くと言って良いほど笑顔を見せない。演じるセリーヌ・サレットは憂い顔がとても似合う。

エリザとアネットが母子だとわかり、フランス人夫婦の間に生まれたノエがアラブっぽい容貌をしていることも判明する。そう、ノエはなぜアラブの顔なのか?と終始気になっていた。見るもの誰もが気になっていたことだろう。
ラスト、真実を知ったエリザがノエと共に船にいるシーンはとても清々しかった。

岩波ホールにて
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# by margot2005 | 2016-08-16 00:28 | フランス | Trackback(1) | Comments(0)

「ヤング・アダルト・ニューヨーク」

「While We're Young」 2014 USA
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ニューヨーク、ブルックリン。ドキュメンタリー作家のジョシュと映画プロデューサーのコーネリアは40代の夫婦。子供のいない二人は自由を謳歌しているが、いつまでも若くはなく老いを意識する今日この頃。そんな折、アートスクールで講師をするジョシュに、カップルの聴講生が大賛辞を送ってくる、しばし気分が良くなるジョシュながら新作は思うように進んでいなかった...

ジョシュに「僕たちのアナ・バナナ/2000」「ペントハウス/2011」「LIFE!/ライフ/2013」のベン・スティラー。
コーネリアに「ヴィンセントが教えてくれたこと/2014」「追憶の森/2015」のナオミ・ワッツ。
ジェイミーに「フランシス・ハ/2012」「インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌/2013」「スター・ウォーズ/フォースの覚醒/2015」のアダム・ドライヴァー。
ダービーに「クロエ/2009」「ジュリエットからの手紙/2010」「親愛なるきみへ/2010」「レ・ミゼラブル/2012」「パパが遺した物語/2015」のアマンダ・サイフリッド。
コーネリアの父親ブライトバートに「ミッドナイト・ラン/1988」「デーヴ/1993」のチャールズ・グローディン。
監督、脚本、製作は「イカとクジラ/2005」「マーゴット・ウェディング/2007」「ベン・スティラー 人生は最悪だ!/2010」「フランシス・ハ/2012」のノア・バームバック。

ジョシュを尊敬してやまないジェイミーは彼につきまとい始める。やがてそれぞれの妻であるコーネリアとダービーも仲良くなり、中年夫婦は同世代の友達夫婦とは付き合わず若いカップルとの行動にのめり込んで行く。
尊敬されることはそりゃ嬉しいだろうけど、何かウラがあるのではないか?と疑わなかったのかジョシュ?と言いたい!

レディース・デイの最終回に日比谷で見たので周りは若い女性だらけ。映画が終了し“ああ面白かった!”と言う若い女性の声が聞こえてきた。やっぱりね。と思った。中年夫婦を手玉にとればそりゃ面白いに違いない。
でもあのラストは全く想像していなかったので、夫婦って自由より子供ってことなのかな?と思った次第。少々締まらない結末が残念。大ラス、空港でスマホを操作する赤ちゃんを見て少々恐ろしくなる。

「フランシス・ハ」は結構評判になっていたけどシアターで見損なってwowowで鑑賞。私的にはそれほどのものでもなかったけど…。でも上に書いたノア・バームバック作品はどれもこれも独特の雰囲気を醸し出すドラマばかり。それがこの監督の趣きなのかも知れない。あのウェス・アンダーソンの「ライフ・アクアティック/2005」の脚本家と言うことで納得した。

何はともあれジョシュを翻弄しまくるジェイミー役のアダム・ドライヴァーがぴったりの配役でドラマを盛り上げている。
“ホスト、ウディ・アレンの大本命”と囁かれてるらしいノア・バームバック。今迄の映画はそれほどでもないが、本作は見終わってすぐにウディ・アレンを思い出した。

TOHOシネマズみゆき座にて
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# by margot2005 | 2016-08-14 20:21 | MINI THEATER | Trackback | Comments(0)

「ローマ発、しあわせ行き」

「All Roads Lead to Rome」イタリア/USA 2015
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バツイチのマギーはニューヨークに住むジャーナリスト。ある日、反抗期の娘サマーを連れてイタリアに旅立つ。マギーにとってイタリアは初恋の相手ルカと出会った思い出の場所だった...

マギーに「幸せのポートレート/2005」「噂のモーガン夫妻/2009」「セックス・アンド・ザ・シティ/2008」「ケイト・レディが完璧(パーフェクト)な理由(ワケ)/2011」のサラ・ジェシカ・パーカー。
サマーにロージー・デイ。
ルカに「トスカーナの休日/2003」「向かいの窓/2003」「シチリア!シチリア!/2009」「我らの生活/2010」「これが私の人生設計(生きていてすみません!)/2014」のラウル・ボヴァ。
カルメンに「鞄を持った女/1961」「山猫/1963」「ブーベの恋人/1963」「家族の灯り/2012」のクラウディア・カルディナーレ。
ジュリアに「スパングリッシュ/2004」「ひばり農園/2007」「グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札/2014」のパス・ベガ。
ヴァレンティーナにナディール・カゼッリルカ。
モラヴィア警部補にマルコ・ボニーニ。
監督はエラ・レムハーゲン。

異国の地で初恋の相手と20年ぶりに奇跡的に出会うなんて...おまけに彼はシングル...あまりにも出来過ぎだけど映画なので許してしまった。

18:30の回に鑑賞したところシアターは満席。イタリアが好きでロマンティック・コメディが好きな人が集まったって感じ。
隣にとても若い男の子がいて(大学生?)イタリアが好きなのかな?なんて思った。そういえばすぐ近くにおじいさんがいたけど、サラのファンか?ロマコメ、ファンかも?それともクラウディア・カルディナーレのファン?
私自身はロマコメとラウル・ボヴァが見たかったから…。
ロマンティック・コメディって今の時代に合わないのだろうか?公開される作品が極端に少ない気がする。でもシアター満員ということは愛好家もいるわけで、もっとたくさん公開して欲しいな。

結末は見え見えながら、イタリアの美しい田舎の景色とローマの街、そしてラウル・ボヴァの出演を楽しんだが、ラウルがおじさん化していて少々悲しい。
サラもちょっと好きなハリウッド女優。クラウディア・カルディナーレがラウルのマンマ役で、ラウルの元ガールフレンド役のパス・ベガが相変わらず妖艶な魅力を振りまいている。
今やおばあさんとなったカルディナーレはハスキーボイス(つぶれた声の方がぴったりかも?)で、なぜか?可愛い。

新宿シネマカリテ/カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2016にて
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# by margot2005 | 2016-08-10 00:11 | イタリア | Trackback | Comments(0)

「シング・ストリート 未来へのうた」

「Sing Street」2016 アイルランド/UK/USA
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1985年、大不況下のダブリン。14歳の少年コナーは父親の失業のせいで優秀な私立高校から荒れた公立高校に転校させられてしまう。学校へ行けば悪ガキのイジメにあい、家に帰れば両親の大喧嘩が待っている。そんなコナーの楽しみは音楽狂いの兄のブレンダンとTVで放送されるMVを見ることだった…

コナーにフェルディア・ウォルシュ=ピーロ。
ラフィーナに「ミス・ポター/2006」のルーシー・ボーイントン。
父親ロバートに「ブリッツ/2011」「シャドー・ダンサー/2011」「ある神父の希望と絶望の7日間/2014」のエイダン・ギレン。
母親ペニーに「THE TUDORS ~背徳の王冠~/2007~2010」「ビザンチウム/2012」「おやすみなさいを言いたくて/2013」のマリア・ドイル・ケネディ。
兄ブレンダンに「マクベス/2015」「ロイヤル・ナイト 英国王女の秘密の外出/2015」のジャック・レイナー。
姉アンにケリー・ソーントン。
ダーレンにベン・キャロラン。
エイモンにマーク・マッケンナ。
校長バクスターに「ヴェロニカ・ゲリン/2003」のドン・ウィチャリー。
監督、脚本、原案、製作、オリジナルソングスは「ONCEダブリンの街角で/2006」「はじまりのうた/2013」のジョン・カーニー。

TVでブレンダンと見たデュラン・デュランのMV。デュラン・デュランを絶賛するブレンダン同様、コナーもそのバンドに夢中になる。学校で友達になったダーレンにブレンダンからの受け売りを喜々として語るコナー。やがて彼はバンドを立ち上げると宣言する。コナーがバンドを立ち上げる決心をしたのは、学校の真ん前の施設に住むラフィーナに恋をしたからだった。

ブリティッシュ・ロックは大好きなのでとても楽しく見ることができた。
少年、少女が主人公ながらかつて少年、少女だった人が見るとバッチリ楽しい映画で、シアターも元少年、少女の人たちでにぎわっていた。本作はとても評判らしくて、公開3週目に見たのにシアターはかなりの入り(4列目より後ろは満席)で驚いた。
あの二人は無事ロンドンに行けた?と少々心配にもなるラストは爽快!“全ての兄弟に捧げる!”とメッセージした監督がナイス。

アイルランド全土の数千人の中から選ばれたというフェルディア・ウォルシュ=ピーロがキュートで、物語が進むにつれだんだんと上手くなっていく歌声も素晴らしい。
コナーの化粧した顔を見てカルチャー・クラブの若い頃(80年代)のボーイ・ジョージを思い出した。コナー役のフェルディアの方がハンサムだけど…。
ブレンダンが家でゴロゴロしている様は不景気な時代を現していて気の毒ながら面白い。

80年代に“ベストヒットUSA”という番組があり、それで初めて海外のMTVを見たはず。この番組は今でもBSで放送されていて、海外のアーティストのMTVを紹介する小林克也が頑張っている。wowowで放送している”洋楽主義“のMTVは最高!

ヒューマントラストシネマ有楽町にて
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# by margot2005 | 2016-08-06 22:48 | UK | Trackback(3) | Comments(2)

「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」

「Trumbo」2015 USA
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“ハリウッドに嫌われながらも偽名でアカデミー賞を2度も受賞した感動の実話”

ダルトン・トランボに「リトル・ミス・サンシャイン/2006」「トータル・リコール/2012」「アルゴ/2012」「GODZILLA ゴジラ/2014」のブライアン・クランストン。
クレオ・トランボに「理想の恋人.com/2005」「ハリウッドランド/2006」「最後の初恋/2008」「マン・オブ・スティール/2013」のダイアン・レイン。
ニコラ・トランボに「ドア・イン・ザ・フロア/2004」「デジャヴ/2006」「バベル/2006」「帰らない日々/2007」「ベンジャミン・バトン 数奇な人生/2008」「ジンジャーの朝 さよなら、わたしが愛した世界/2012」のエル・ファニング。
コラムニストのヘッダ・ホッパーに「黄金のアデーレ 名画の帰還/2015」のヘレン・ミレン。
脚本家アーレン・ハードに「アメリカン・ハッスル/2013」「ブルージャスミン/2013」のルイス・C・K。
脚本家イアン・マクレラン・ハンターに「ハウエルズ家のちょっとおかしなお葬式/2007」のアラン・テュディック。
映画プロデューサー、フランク・キングに「お買いもの中毒な私!/2009」「アーティスト/2011」「アルゴ」「インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌/2013」「ミケランジェロ・プロジェクト/2013」のジョン・グッドマン。
映画プロデューサー、ルイス・B・メイヤーに「ヒッチコック/2012」のリチャード・ポートナウ。
俳優エドワード・G・ロビンソンに「完全なるチェックメイト/2015」「スティーブ・ジョブズ/2015」のマイケル・スタールバーグ。
俳優ジョン・ウェインにデヴィッド・ジェームズ・エリオット。
俳優カーク・ダグラスに「ホビット シリーズ/2012~2014」のディーン・オゴーマン。
監督オットー・プレミンジャーに「ワルキューレ/2008」「イングロリアス・バスターズ/2009」「誰がため/2008」「コードネームU.N.C.L.E./2015」のクリスチャン·ベルケル。

1940年代のL.A.。ハリウッドの脚本家として大成功を得たダルトン・トランボは妻子と共に幸せな日々を謳歌していた。時は冷戦の時代で、トランボはアメリカ共産党の党員という別の顔も持ち合わせており、米国政府の赤狩りの対象となるが、議会での証言を拒んだため投獄されてしまう。出所後家族を養うため、B級映画プロデューサー、フランク・キングから依頼を受け偽名で脚本を書きまくるのだった。

とにかく出演者がややこしくなるくらい多い。それも重要なキャラばかり。
登場するのは有名俳優のエドワード・G・ロビンソン、ジョン・ウェイン、カーク・ダグラス...ジョン・ウェインはミスター・アメリカと呼ばれ、“アメリカの理想を守るための映画同盟”のメンバーであった。そんな彼に凄みを見せるトランボ。
ヨーロッパの絵画が大好きな名優エドワード・G・ロビンソンや、人気俳優だったカーク・ダグラスに、監督のオットー・プレミンジャー。彼らは脚本家仲間のアーレンとイアン同様トランボの復帰を影で支えた人物であり、華麗なる人脈に驚くばかり。

オットー・プレミンジャーは「栄光への脱出/1960」の監督で、ドラマの中でも“ポール・ニューマンが出演する。”とトランボに話している。「栄光への脱出」はかなり前に見た記憶があり素晴らしい映画だった。プレミンジャーが“原作は良くない。”なんて言ってるのでやはり脚本が良かったに違いない。
そしてダルトン・トランボが「ローマの休日/1953」の脚本(原案)を書いたことも今回知った。あのようなロマンティックなドラマも書く人なんだと少々驚いたが…。

トランボは1週間に7日。1日18時間脚本を執筆した。それは風呂の中にまで及び、書くことが本当に好きな人だったんだと思わずにはいられない。妻クレオと彼は同志のような間柄だったように思えた。
ドラマの中には実写が上手く挟み込まれている。124分と少し長いが、とても興味深く見ることができた。
今回ブライアン・クランストン主演の映画を初めて見た。そういえばアカデミー主演男優賞にノミネートされていたのを思い出す。

TOHOシネマズ・シャンテにて
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# by margot2005 | 2016-07-29 23:10 | MINI THEATER | Trackback(1) | Comments(2)